スモールモデルでありながら最新技術をたっぷり搭載!
2018年10月にフルモデルチェンジしたメルセデス・ベンツ新型Aクラスは、先代モデルにメルセデス・ベンツの先進技術を注ぎ込むことで快適性が大きく向上したスポーツ・コンパクトモデル。上位モデルのSクラスやEクラスなどに搭載している対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)」も取り入れており、新世代のメルセデス・ベンツを牽引する戦略車種として新たに生まれ変わりました。そんなメルセデス・ベンツ新型Aクラスの実力を探るべく、桜が満開の京都・嵐山高雄パークウェイをドライブしてきました。
【試乗車:メルセデスベンツ A180 Style / 取材協力:メルセデス・ベンツ京都中央】
01 3代目の登場でメルセデス・ベンツがより身近な存在になった
2018年のジュネーブモーターショーでデビューして、同年10月に販売開始された新型Aクラス(W177型)は、今回のフルモデルチェンジで4代目となるモデル。AクラスはCセグメントクラスのボトムレンジを担うモデルとして、1997年に初代(W168型)が発売されました。
初代Aクラスは、おにぎりのような台形フォルムが特徴で、メルセデス・ベンツとしては初のFFハッチバックモデルとして大きな脚光を浴びました。一方で重心が高く、「転倒の危険性がある」とメディアから指摘されたことから、リコールによってESPの標準装備や各部のセッティングを見直すなど出足は決して順風満帆とはいえませんでした。
2004年には、初代のイメージを踏襲する形で2代目(W169型)が登場。初代の経験を元に徹底的にブラッシュアップを行ったほか、トランスミッションにはメルセデス・ベンツとしては初のCVTを採用しました。ちなみに、この時期には、Aクラスの派生モデルとして居住性などを向上させたBクラスが加わっています。
3代目(W176型)が登場したのは2012年のこと。この3代目からAクラスのベクトルが大きく変化し、ワイド&ローのプロポーションが採用されたことで、アグレッシブで若々しいイメージとなりました。これによってユーザー層が若者にも広がり、メルセデス・ベンツがより身近なブランドになったことは確かです。
02 エクステリアは「Sensual Purity」を進化させたスタイリッシュな仕上がり
新型Aクラスのエクステリアは、メルセデス・ベンツのデザイン思想「Sensual Purity(官能的純粋性)」をさらに一歩進め、コンパクトな2ボックスデザインをベースにサイズやプロポーションを最適化しています。
ボディサイズは全長4,420mm、全幅1,800mm、全高1,420㎜、ホイールベース2,730mmで、3代目より若干大きくなった程度。とはいえ、同クラスのVWゴルフと比べるとホイールベースが長く、車高も低いせいでワイド&ローが際立つフォルムとなっています。
全体のプロポーションも、最近のメルセデス・ベンツの各モデルと同様に基本的にはシャープでエッジの効いた構成となっています。ところが、新型Aクラスをハッチバックという先入観を持たずに眺めてみると、フロント側からはスポーティなセダン、リア側からは機能的なハッチバックに見えるのが不思議なところ。先進的でスタイリッシュでありながら、機能面もシッカリ両立させている優れたデザインは、新型Aクラスの真骨頂といえるでしょう。
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