02 ボディは3ナンバーサイズへスケールアップ
歴代のPoloは、横幅を1700mm以下として5ナンバーサイズを維持してきました。しかし、6代目の「New Polo」は旧型と比べて全長、全幅ともに65mm拡大されたため、シリーズ初の3ンナンバーサイズへとスケールアップ。全高も10mm低くなったため、水平基調のシャープなデザインも手伝って全体的にワイド&ローのプロポーションとなっています。おそらく最初に大人っぽいと感じたのは、このワイド&ローのプロポーションが大きく影響しているのでしょう。
「New Polo」では、ホイースベースも80mm延長されており、3ナンバーサイズになったボディとの相乗効果で、ドライバーズシートに座った時の開放感や後席のレッグスペースにも余裕が生まれています。また、ボディサイズの拡大はラゲッジスペースにも恩恵をもたらしており、容量は旧型より71リッター増えて351リッターに増量。スーパーでのまとめ買いやゴルフなどスポーツをする際は、重宝すること請け合いです。
03 小排気量ながら底力を感じるエンジン
先代のPoloには4気筒1.2ℓ+ターボが搭載されていましたが、「New Polo」には3気筒1.0ℓ+ターボを搭載。スケールアップされたボディとは裏腹に、エンジンは限界と思われるほどダウンサイジングされています。これはアウディA1が搭載しているユニットと同型で出力は95ps、最大トルクは160Nmから175Nmへと若干パワーアップ。現状は、どのグレードであっても、このエンジンに7速DSGを組み合わせる構成となっています。
常識で考えると、ボディが大きくなって、エンジンは小さくなっているので、パワー不足を想像してしまうのは当然のこと。そんなことを考えながら、早速「New Polo」の試乗を開始しました。
まず、始めに感じたのは、まるで電気自動車のように音もなくスムーズに発進できる点。これには本当に驚きました。一方のエンジンフィーリングは、燃費を意識してかATが早めにシフトアップしてしまう傾向があるため、低速時には若干トルク不足を感じるケースがあります。とはいえ、エンジンやATの特性(クセ)がわかってくると、とりわけ中速域から高速域では、とても1ℓとは思えない力強さと静かさを実感することが可能です。
また、7速DSGは極めてスムーズで変速ショックを感じることは皆無。Sモードを選択すると、お洒落な外観からは想像できないようなスポーティな走りっぷりに変化します。ともかく、この排気量で1160kgの車体を駆っていることを考えれば、十分な底力を持ったエンジンといえるでしょう。