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BMW 118i M Sport 試乗レポート

BMW 118i M Sport。全長4,355mm、全幅1,800 mm、全高1,465mm、ホイールベース2,670mm、車両重量1,390kg

 

06 リバースアシスト機能を使えば狭い路地でのバックも楽々!
本稿の前段では「新型1シリーズはエントリーモデルとしては破格の最新機能を満載している」と紹介しましたが、とりわけドライビングアシスト機能は充実しており、新たにレーンチェンジウォーニング、後部衝突警告機能、クロストラフィックウォーニング(リア)、スピードリミット情報表示機能などが標準装備されました。また、すでに3シリーズ、8シリーズ、X5などで導入されている「リバースアシスト」機能も全車に標準装備。これは35km/h以下の走行時に、直近に前進した50mの軌跡を記憶し、その軌跡通りに後退したい際はステアリング操作を自動で行ってくれるというスグレモノ。狭い路地で行き止まりに遭遇した際や対向車が来た際は、周囲に注意を払うことに集中しながら後退できるので、とてもありがたい機能です(※アクセルとブレーキ操作はご自身で行っていただく必要があります)。リバースアシスト機能については、BMW JAPANがYouTubeに動画をアップしているので、下記リンクをクリックしてご覧ください。
YouTube BMW JAPANチャンネル:【BMW】ニューBMW 3シリーズ リバースアシスト
 
07 BMWの先進テクノロジーを結集したボイスコントロールシステムも搭載可能
新型1シリーズには、ドライビングアシスト機能のほかにオプションのナビゲーションパッケージを選択すると、会話のみで車両の操作や情報へのアクセスが可能となるBMWインテリジェントパーソナルアシスタントが搭載されます。このAI技術を活用したボイスコントロールシステムは、BMWの先進テクノロジーを結集して設計されており、従来の音声入力よりも自然な会話形態でドライバーの指示や質問を理解することが可能。どんなシーンでも、話しかけるだけでシステムを呼び出すことができるので、わざわざボタンに手を伸ばす必要はなく、運転操作に集中することができます。デフォルトでは、「OK、BMW!」と呼びかけると反応しますが、自分で設定した呼びかけのコマンドでアシスタントを呼び出すこともできます。
 

コントロールディスプレイ内に設定された「後退アシスト」をタップすると、リバースアシスト機能がオンになり、後退時のステアリング操作から解放される。とても便利な機能だ。

オプションのナビゲーションパッケージを選択すると、会話のみで車両の操作や情報へのアクセスが可能となるBMWインテリジェントパーソナルアシスタントが搭載される。

08 FWD化されても「駆けぬける歓び」は従来のまま!
これまで述べてきたように新型1シリーズは、FWD化によって広くなった室内空間、日本初導入となるタイヤスリップコントロールシステム(ARB)、シャープでスポーティーなデザイン、高機能のドライビングアシスト機能、AI技術を活用したインテリジェントパーソナルアシスタントなど2代目と比べると大幅に進化して登場しました。この中で最も大きく変わったのはFWD化された点。この結果、ZシリーズのようなRWDらしいシルエットではなくなりましたが、室内空間は拡大されるなど使い勝手は大幅に向上しているうえ、ARBの導入によって懸念されたFWDのウィークポイントは見事に払拭されています。
一方で1.5Lながらツインターボを搭載したパワートレインはパワフルで静か、ハンドリングや足回りもニュートラルで素直なチューニングが施されており、「駆けぬける歓び」を標榜するBMWらしいスポーティーな乗り味を実現しています。そんな新型1シリーズは、激戦区のCセグメントの中にあっても、ユーティリティと走行性能が高いレベル融合しているコンパクトハッチバックとして1歩リードした存在といえるでしょう。
 

新型1シリーズはFWD化されてもBMWらしい走りは健在!室内空間も広がって、より使い勝手の良いコンパクトハッチバックに生まれ変わった。

 

 

モータージャーナリスト / メディアプランナー
小原 裕一郎(Yuichiro Ohara)

ビデオリサーチ、ニールセン、Yahoo! Japanを経てフリーランスに転身。本職はマーケティングや広告だが、1990年代からモータージャーナリストとしても活動しており、とりわけ4WDやSUVには造詣が深い。
趣味はアウトドア(キャンプ、釣り)、バイク、アマチュア無線(JI1DLD)。犬と猫が好き。

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