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MAZDA MX-30 マイルドハイブリッドモデル 試乗レポート

08.心地よい上質な走りはスタイリッシュなフォルムとベストマッチ
MX-30のドライバーズシートに座ってみると、フラットなダッシュボードやフローティングコンソールのお陰で室内は明るく解放感があり、上質で落ち着きのあるインテリアとの相乗効果もあってコンセプトで謳われている通り、「心がととのえられる」感覚を味わうことができます。また、マツダ車の特徴となっているステアリングやペダル類が最適配置されているほか、シートも大きめで、やや高めの着座位置となっていることで座り心地や視界が良く、とてもリラックスした状態で運転に臨むことができます。
そんなMX-30を走らせてみると、マイルドハイブリッドのお陰で低速から何のストレスもなく、スムーズに加速していきます。しかも、乗り心地はCX-30よりもマイルドな印象で荒れた路面でも不快な突き上げ感はなく、SUVとは思えないほど優雅な走りっぷりを披露。コーナーでも、ステアリングを切るとドライバーの意のままに向きを変えるくれるうえ、ロール時も姿勢が安定していて不安に感じることは一切ありません。この辺りのフィーリングはマツダ車に共通する特徴(メリット)ですが、MX-30はこれにしなやかさや心地よさを加えた上質な乗り味となっており、鼓動デザインを深化させたスタイリッシュなフォルムとベストマッチ!まさに「Human Modern」のコンセプトを体現した心地よい乗り味となっています。
 

MX-30をリアから見るとクーペ感がより一層際立つデザインだ。ヨーロッパではクーペスタイルのSUVが続々と登場しているので、その意味でも国内のSUV市場に一石を投じるモデルといえる。

 

今回はMX-30のマイルドハイブリッドモデルの2WDを試乗しましたが、ひとつだけ気になったのは、ややフロントヘビーに感じたところ。本来MX-30はEVモデルとして開発された経緯があり、車体の後方に重いリチウムイオンバッテリーを載せることが前提になっていることを考慮すれば、これは致し方ないことかもしれません。もちろん、2WDで感じた前後バランスの差はわずかなことなので、走行をしていて特段支障があるわけではないですが、ドライブフィールを重視する方にはマイルドハイブリッドの4WDかEVモデルがオススメ。すでに海外ではEVモデルが販売されていますが、国内では2021年1月に発売される予定となっているので、EVの試乗車が入庫次第、改めて試乗レポートをお届けする予定です。
 

100周年特別記念車専用ボディカラー:セラミックメタリック/マローンルージュメタリック。このカラーリングはスペシャル感があり、より都会的で洗練された雰囲気となる。

 

 

モータージャーナリスト / メディアプランナー
小原 裕一郎(Yuichiro Ohara)

ビデオリサーチ、ニールセン、Yahoo! Japanを経てフリーランスに転身。本職はマーケティングや広告だが、1990年代からモータージャーナリストとしても活動しており、とりわけ4WDやSUVには造詣が深い。
趣味はアウトドア(キャンプ、釣り)、バイク、アマチュア無線(JI1DLD)。犬と猫が好き。

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