乗り心地も好き
普通、SUVは背が高く、タイヤも大きく、重心位置も高いため、足元のサスペンションを硬くする必要があります。ですのでセダンなど背の低い車に比べて、どうしても乗り心地が硬くなってしまう傾向があります。「コツコツとかゴツゴツ」する感じです。
でも、なんということでしょう!レヴァンテは「しっとり滑らか」なのです。
マセラティのほかの車種に全部乗った経験では、マセラティの傾向はスポーツカーであるため「乗り心地は引き締まって、キビキビ動くけど、地面のでこぼこは比較的伝えてくる」という印象でした。ところがレヴァンテには良い意味で予想を裏切られました。
エアサスペンションの設定がバッチリでヨットが風をうけて海面を滑るように、進んでいきます。
エンジンは「パオーン」
ただ、エンジンの音はマセラティ伝統の「パオーン系」。甲高い管楽器のごとく美しい音色と炸裂するパワーを届けてくれます。そして、アクセルを踏む右足の裏にエンジンの鼓動を伝えてくるのです。「いま僕は内燃機関を運転している!シリンダーのなかで一発一発爆発しているんだ~!!」と興奮が抑えられなくなります。そしてついつい踏みこんでしまいます。350馬力500Nmは大きな車体を考えると過剰というほどではありません。しかし、アクセルを踏み込み、ブレーキを踏み、ハンドルを切る。この一連の動きがとてつもなく気持ちいいのです。車と人の一体感がものすごいのです。
「控えめ」にする必要なんて、ないじゃないか!
マセラティに「控えめ」なんて言葉はありません。
まっすぐにかっこよく、まっすぐに速く、まっすぐに豪華。
なんにも我慢することなんてないんです。正直なんです!
ただ、そのかっこよさにノックアウトされて、走りにしびれればいいんです。
こんな車、他にはありません。
あっ、一つだけ、お伝えし忘れました。
200キロほど走りましたが、燃費がリッター10キロ超えました。
燃費だけは控えめなマセラティ・レヴァンテ。
僕の凝り固まっていた内面を解放してくれてありがとう!!
1977年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。2000年KBS京都にアナウンサーとして入社。現在はニュースの編集責任者=ニュースデスクも務める。国政、府政などの選挙特番の司会、構成も手掛け、京都の政治、経済の現場を幅広く取材中。クルマ、ゴルフ、料理好きの3人の子どものパパの両面を併せ持つ。
MY CAR LIFE Vol.03「理性で選んでも感性で選んでも」~BMW523dツーリング ラグジュアリー~
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