[SHOWROOM] マツシマのスタッフが注目のクルマを探求
「BMW駆け抜ける歓び」(Kyoto BMW京都南店 岩村明彦/山形優馬)
昔から「駆け抜ける歓び」「走る楽しさ」にこだわる車づくりをしてきたBMW。環境問題から個性的な車を作り続けることが難しくなりつつもある昨今、BMWにはまだ失われていない車としての魅力が多く詰まっています。そんなBMWのラインナップから、「M8 Competition」と「3シリーズ ツーリング」をピックアップし、Kyoto BMW京都南店の【岩村明彦】と【山形優馬】が独自徹底解説します。
1990年入社。サービス部品課で入社後、希望でセールスに転身。お客様の気持ちに寄り沿って共感し、カーライフのアドバイスができるように、そしてBMW文化をお客様に提供したいと心がけています。お客様との会話で、サクセスストーリーをお聞きして、自分が見ることが叶わない世界を疑似体験ができることが楽しい時間です。趣味は、今はお休み中ですがバスケットボール。定年後は若い時好きだったバイクで日本中を旅してみたいです。
2014年マツシマホールディングス入社。以来、Kyoto BMW京都南店に勤務。お客様が何を求めておられるのかを聞き、プラスαの提案を心がけています。仕事で楽しいところは、日々進歩していく車の技術を間近で見ることができることです。「知らない」「わからない」を言わないために、常に最新の情報を取り入れています。趣味は、買い物とウェイクボード。
岩村 BMW M8 CompetitionからみるMモデルの魅力
BMWブランドの高性能モデル「Mモデル」というのは、M GmbH(通称M社)がBMW車をベースに開発する、まったく違うモデルです。「M」はモータースポーツのMになりますが、M社はモータースポーツを通して自動車の開発をしています。Mモデルはレース用の車ではないですが、M社がモータースポーツで培った技術をフィードバックした市販モデルになります。
BMWの普通のモデルにも「M Sport」というパッケージがありますが、スポイラーやホイールがスポーティなデザインになったり、サスペンションが硬めのスポーツ寄りになったり、Mモデルの雰囲気を持つ仕様になります。
「M8」は見た目もスポーツカーという感じがしますが、初期のMモデルは、いかにもスポーツカーという形ではなかったのです。普通の5シリーズの箱型のセダンに、モータスポーツで使うような強力なエンジンを載せて、それが「M535」というモデルなのですが、それを世に送り出すと人気が出てきて、さらに高性能なエンジンを載せた「M5」が登場したという経緯があります。
Mモデルのなかで「M8」は、最もボディーが大きくて、クーペスタイルで、価格的にも一番高いモデルとなります。「M8 Competition」のエンジンは、600馬力を超えていますので、FRでは動力を伝達しきれないので、4輪駆動になっています。ルーフはカーボンファイバーを使っていたり、バッテリーはリチウムイオンを使っていたり、色々なところにコストをすごくかけています。ルーフをカーボンファイバーにすることで何がいいのかというと、ロールやピッチが少なくなり、運動性が上がります。屋根は軽い方がいい、できたら屋根が無い方がいいくらいです。そこで軽くて強度のあるカーボンを使っているのです。
それでも、スーパーカーと呼ばれる他社の車とは少し違っていて、普通に乗れます。乗り心地もとても良く、ちょっとお買い物に行くとう使い方もできます。では、なぜ「M8」を選ぶのかと言うと、BMWは「駆け抜ける歓び」と言うキャッチフレーズの通り、ハンドルを握って自分で運転して、運転を楽しむ、そこが他ブランドと大きく違うところです。
岩村 BMWのかっこよさ
BMWは走りをすごくイメージした、ヒップアップでノーズが少し下がっている、いかにも戦闘的なデザインをしています。
3シリーズも1シリーズもそうですが、いまデザイナーが考えているのは、かっこいい車です。今までもBMWは、BMWの魅力として、駆け抜ける歓びでもある運転する楽しさと、見た目がかっこいいというのが大切にしてきました。さらに使い勝手もよく、安全性も高くて。
昔のモータリゼーションと言われた時代は、自動車にはブランドごとに強い個性がありました。今の一般的なモデルのエンジンには、ブランドごとの極端な違いはあまりないように思います。Mモデルのエンジンは違いますが。どこで個性を主張するかというと、デザインです。「これはBMWだね」と誰が見てもわかるデザイン、デザイナーが大事にしていることです。
BMWでみなさんがよくご存知なのが、4つ目で「キドニーグリル」という左右に分かれたグリルが付いているところ。最近トレンドで、ビックグリルに変わってきています。それ以外にも「ホフマイスターキンク」といってCピラーのところの折り返しのデザインなどがあります。
90年代から2000年代の空力というと、レース用の車が速く走るためにダウンフォースが十分得られて、トラクションが十分伝わるという空力でした。今はそのような空力ではなく、特に市販車にフィードバックされている空力は、圧倒的に「燃費」です。スポイラーがついていても、そういうのは高速に乗らないと効果ないでしょうと昔は言われていましたが、今は50km/hぐらいからその効果が現れていると言われています。
昔からBMWはそうなのですが、車の底がフラットな形をしているのも、空力を追求した結果です。
BMWが目指す見た目のかっこよさというのは、ただこのラインが綺麗とかだけでなくて、ドイツ車らしい「機能美」です。空力を追求していくと、どうしても渦が巻いて異音がするから、ここにリップをつけるとか一般的にあるのですが、BMWはリップがあって、それでいてかっこいいデザインをしてきます。まさに機能美なのです。
ちなみに空力というと、1/5とか1/10サイズの風洞実験ドームを持っているメーカーはありますが、実車サイズの風洞実験を持っているのは、自動車メーカーで数社だけで、BMWはそれを持っています。自社で実験をできるため、開発者がじっくりと腰を据えて空力の開発ができます。
山形 BMW 3シリーズ ツーリングからみるBMWの魅力
7世代にわたって3シリーズが出てきましたが、3シリーズこそ模範となるセダンなのです。それをBMWも自負していますので、究極のスポーツセダンとして作っています。お客様には、「世界一のセダンです」と言い切って販売しています。
今はどのブランドの車も性能は大きく変わらない中、どこをお客様が注目するのかというと、最新のテクノロジーです。たとえば、この3シリーズが出た時に注目されたのが「ハンズオフ」機能です。条件付きですが、日本で初めて認可が取れて道路で走れるようになった車というのが、3シリーズの大きなポイントです。
高速道路で、渋滞で、時速60km以下のスピードになったら「ハンズオフ」ができるよというサインがでます。サインが出て、そのスイッチを入れると完全なハンズオフになります。
自動運転がどんどん進化していくと、「駆け抜ける歓び」はどこにいくのだろうと思われるかもしれません。いくら運転が好きでも、お盆や正月にどうしても実家に帰らなくてはいけないし、急に遠方までいく用事が入ったとか、疲れている時は自動運転。自分で運転したい時は、スイッチを切ってマニュアルで運転すればよいじゃないですか、というのがBMWの考え方です。
この3シリーズからの特徴で、メーターパネルが大きく変わりました。BMWは昔から「駆け抜ける歓び」「走る楽しさ」にこだわるなかで、ずっと針のメーターを採用していたのですが、BMW3シリーズから、針ではなくて「ライブコックピット」と呼んでいるフルの液晶を採用しています。表示では、スピードメーターとタコメータの針が両サイドから出ていているのが大きな特徴です。なぜこのような形になっているかというと、真ん中にナビゲーション情報などを映したかったからです。BMWは自動運転でもそうですけど、できる限りドライバーにストレスを与えないようにするために、色々と考えています。ドライバーの目線や、見やすいところはどこかを考えて、ここにナビゲーションを表示することを選択しました。
今後通信システムが5Gになって、大量の情報がもっと早く来るので、色々なものが「ライブコックピット」表示されるようになると思います。
BMWは「所有する歓び」も大事にするメーカーなのですが、実際自分自身が所有したことで、BMWの良さがどんどんわかってきて。所有する喜びを実感しました。
高速道路でのピタッとした安定性であったりとか、小回りも十分に効きますし、外の騒音がうるさくても中にはそれほど聞こえてこなかったりとか、そういうところの全てを実家で乗っていた車と比較すると、これは全く違うなというのを感じました。
運転している時に危険な時があります。ふとした時に前に停車している車や、障害物があって気が付かない時、軽くハンドルを切るだけで避けてくれます。その時に重量バランスとか、学んだことが一致しました。前に重たいものを積んでいたらもしかしたら避けられなかったかもしれないし、そう考えたら前後50:50の重量配分がどういった意味を持って、BMWが昔からやり続けている理由が納得できました。
岩村 BMWの変わらない「駆け抜ける歓び」とは
BMWは、前輪と後輪の重量配分を50:50にするために、すごくコストをかけています。わざわざバッテリーを後ろに積んだり、エンジンもフロントミッドシップと言われるくらい奥に詰めたり、そういった工夫はコストを考えなければならない大衆車ではできないです。高級車高だからできるのです。
Mモデルはスポーツカーですが、普通のBMWはスポーツセダンです。ものすごいパワーがあるわけではなく、運動性が非常に優れているという言い方が適していると思います。ハンドリングが良くて、切った分だけ曲がってくれて、踏んだ分だけブレーキがじわり効いてくれてコントロールしやすい。
90年代にE46というタイプの3シリーズの新型が出た時、面白いコマーシャルがありました。ワインディングロードでカラスが胡桃を車に踏ませて割ろうとしていて、それをBMWに乗っているオーナーが見つけて意地悪をして、胡桃を踏まないようにギリギリ5ミリぐらい横をタイヤを通過させて、ほくそ笑みながら去っていくというコマーシャルです。それぐらいラインをトレースする性能が高い車ですよと言いたいのですけど、私もBMWに乗っていて、今後輪がどの辺にあるかというのがわかる車だと思っています。いま前輪がギャップを踏みそうになっているというのを、目で見てではなくて、体に伝わってくるような、体と一体化するような感覚の車がBMWだと思います。
7シリーズに乗っても、3シリーズに乗っても、運転する感覚が一緒なのです。何年もBMWに乗っていらっしゃる5シリーズのオーナーさんに、7シリーズの代車をお出ししたとしても、「大きいけれど、乗ったら一緒。同じように良く回る。車庫入れの時は大きさを感じたけど、乗ったら感じないね」と言われました。その辺が肌に馴染むような感覚のある車なのかなと思います。
BMWは、おもしろいメーカーで、セールスマンを富士スピードウエイや鈴鹿サーキットに集めて、サーキットを走らせます。ペースカーが先導しますが、ストレートでも250km/hぐらい出します。Mモデルを楽しむぐらいのスピード領域を実際に味合わないと、お客様に語れないですし、説得力がないです。
「M8 Competition 」のように600馬力以上のパワーがあると、アクセルを踏みすぎるとスピンするのではないかと思うでしょうが、全然しないのです。車が賢くて、運転している人が滑り出すかもしれないと感じる前に制御します。空港の滑走路に水を撒いて、当時の3シリーズで、サイドブレーキを使わないという制約のみで、あとはハンドルを動かそうが、ブレーキを踏もうが、濡れた路面でスピンさせてと言われたのです。5分間挑戦するのですが、スピンできなかったです。DSCという機能がすごく賢いので、滑り出す前に制御してしまいます。滑るかなと感じる手前で、エンジンの出力を落としたり、ブレーキをかけたり、スピン状態に入ったら外側のブレーキをかけたり、そういう装置なのです。レース場で培った技術を、そういったコントロールユニットにフィードバックして、どの市販のBMWにも搭載しています。それを先頭切って開発しているのがM社です。
試乗予約
BMWの「駆け抜ける歓び」をドライビングしてご体感ください。
075-604-4600
〒612-8454 京都府京都市伏見区竹田泓ノ川町3
営) 10:00〜18:30、サービス受付:10:00~18:00
休) 第1・3水曜日
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