京、でかけよう。vol.81　〜森の中で、馬と感じる風。乗馬クラブSILVANO STABLES〜

馬と心をかよわせ、馬と過ごす素敵な休日

動物と一緒に行うスポーツはいくつかありますが、人間と動物が一体となり、コミュニケーションをとりながら行うのは「乗馬」の他にはないでしょう。
オリンピックで動物が出場する競技は「馬術」だけです。オリンピックでは、3つの種目が行われます。「障害馬術」は、コース上に設置されたさまざまな形状の障害物を飛び越え、ミスの少なさと時間で競います。「馬場馬術」は、ステップなどの演技の正確さと美しさを競う競技で、規定演技と音楽をつけて行う自由演技があります。「総合馬術」は馬場馬術競技・クロスカントリー競技・障害馬術競技の3種目を行う競技です。
 

 
乗馬の楽しみは、競技だけではありません。
・日頃の運動不足解消に、スポーツをしたい。
・馬との触れ合いを楽しみながらのんびり乗りたい。
・いつか草原や海岸沿いを走ってみたい。
・子供の情操教育として、動物への愛情や道具を大切にする心を身につけさせたい。
・ライセンスを取りたい。
など様々。運動が苦手な人でも簡単に始められ、年齢に関係なく、生涯スポーツとして誰もが楽しめます。
もちろん、馬に乗って高い障害物を飛び越える爽快感を求めて、「障害馬術」の技術向上を目指すという楽しみ方もあります。
どのような目的であっても乗馬の最大の魅力は、馬と息をピッタリ合わせる一体感で、いわゆる「人馬一体」です。大きな動物と心が通じ合った時の感動は、他のスポーツでは味わえないでしょう。
 
京都府亀岡市にある乗馬クラブ「SILVANO STABLES（シルヴァーノ ステーブルス）」では、体験乗馬から本格的な乗馬まで、様々なレベルで乗馬を楽しめます。代表の高田 潤さんは、現役の障害馬術の選手で、国内大会で優勝し、国際大会にも出場しています。在籍するスタッフも全国大会で活躍する現役の馬術選手。少人数制で丁寧にアドバイスしてもらえます。
まずは体験乗馬で馬に乗る楽しさを味わってみましょう。馬に乗って歩くところから、軽く走る早足まで、30分ほどで基本的な馬の動かし方を体験します。インストラクターの指導のもと、小学校1年生程度から1人で馬に乗ることができ、親子で参加して馬に乗って風を感じる体験は、きっと貴重な時間となるはずです。
まずは馬にまたがって歩いてみます。スタートの合図（扶助）、止まる合図、右へ左へと曲がる合図を、足と手綱を使って馬に指示を送ります。馬の背中の揺れを感じながら、基本的な動かし方を練習していきます。
クルマの基本性能で「走る、止まる、曲がる」がよく言われますが、馬の基本動作も「走る、止まる、曲がる」と知ると、乗馬が身近なものに感じられます。
 

 
高田さんに、馬に乗る魅力を伺うと
「いつも同じ馬に乗っていても馬も生き物ですので、気分の良い時はすいすいと行ってくれるし、気分が悪い時は、その時に応じた乗り方をこちらでアレンジしてあげる必要があります。クルマはアクセルとブレーキで、いつもと同じように良い感じで乗れます。馬の場合は足の合図がアクセルになのですが、同じ馬でも足のアクセルの力加減が日々変わりますので、その時々の意思疎通をどうやって取っていくのかを考えます。馬ともっと意思疎通がとれて、馬にも人にもストレスなく自在に操れるようになったら楽しいです」
自分で自在に操れるのが面白いのはクルマも馬も共通するところですが、動物である馬と意思疎通ができて自在に操れることの面白さは、体験しないとわからない格別なものがあるのです。
 

 
SILVANO STABLESは、クラブ所有の馬に乗ってレッスンをする会員制の乗馬レッスンと、自馬所有されている方の馬を預かり、健康管理から日頃のトレーニングまでサポートする自馬預託を主な事業としています。
乗馬と聞くと「費用がかかりそう」と思われそうですが、自分の馬を持たずにクラブの馬で練習する分には、ゴルフに通うといった趣味と同じか少ない金額で無理なく通えます。
 

 
自馬を持って乗馬を趣味にしていると言うと「優雅ですね」と返ってきそうですが、実際馬を買うにはどのくらいの費用がかかるのでしょう。高田さんに聞いてみました。
「クルマにたとえて説明すると分かりやすいです。どのブランドのどのクルマを買いますか？みたいな感じです。スズキの軽自動車ぐらいの価格からもありますし、メルセデス・ベンツやそれ以上の価格になる馬もあります。馬の乗り味に関しても、クルマと同じような説明をすることがあります。
大人しい馬と楽しく乗馬したいというのと、全日本などの競技会で上位を目指すのでは、馬も変わってきます。競技会にもビギナーでも参加できる初級クラスの競技が充実していますので、競技に出てみたいということであれば、ハイスペックの馬である必要はありません。趣味や目的に合わせて、ご予算を聞きながら最適な馬をおすすめします。」
自分の馬を持つのも、遠い夢ではなさそうです。

 
SILVANO STABLESは、大阪、京都、兵庫からのアクセスがよい、亀岡の湯ノ花温泉の一角にあります。
馬との触れ合い、豊かな自然、 天然温泉, 旅を一緒に楽しめます。