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競輪界の第一線を走り続ける村上義弘選手。 これまでの競技人生とクルマをこよなく愛する素顔に迫ります。

初めて競輪レースを見て感じた“戦う男のかっこよさ”

「父親が競輪のファンで幼いころからよく競輪場へ連れていってもらいました。目の前で見る自転車のスピード感や、レース中に体と体をぶつけ合う音の迫力など、勝負に挑む選手の姿に子どもながらに興奮して男らしいなと感じたことを覚えています」。
そう語りながら、子ども時代を懐かしむ村上選手。すでに小学3・4年生の頃には、競輪選手になりたいと思うようになり、外に出ては子ども同士、自転車競争に明け暮れていたといいます。競輪選手になりたいと漠然と思い描いていた夢を、自ら動かしはじめたのは中学時代。
「中学時代は何もわからず、ただ長い距離を、がむしゃらに長い時間走っていました。でも、探究心が人一倍旺盛だったので、自転車ですれ違う人を止めて『その自転車どこで買ったのですか?』とか『試合に出るためにはどうすればいいですか?』など、自分からいろいろと質問してリサーチしていました」。
当時はまだインターネットも普及していない時代。必要な情報を得るためには、図書館へ足を運んだり、本屋へ行ったり、知識のある人に話を聞いたりする必要がありました。夢のためなら、自らの足で動き、情報を集める労力を惜しまなかった村上選手。高校進学を決める際にも、当時京都の高校で一番自転車競技のレベルが高く、そこから競輪選手になった人も多いという情報を掴み、名門『花園高校』への進学を決意したのです。

村上選手ベンツ
レースの日の相棒は、メルセデスベンツS600。安定感のある走りが、レースに向かう心を静める。

一番苦労したのは、自分の脚質を短距離型に変えること。

そして念願だった、強豪、『花園高校』へ進学。
「高校時代の思い出は、自転車に乗っていたことしかありません」。
と語るほど自転車競技に没頭する日々だったといいます。その後、着々と力をつけ、競輪学校に入学してからは、トレーニングに苦労を強いられたことを語ってくれました。
「自転車競技と競輪はまったく種目が違うので、体づくりから変えなければなりませんでした。僕はどちらかというと、中・長距離の脚質だったので、競輪で必要とされる“短距離型”の筋肉づくりをしていく過程が、トレーニングしてもなかなかうまくいかずに苦しみました」。
きっとこうした肉体改造の経験が、ケガを避けては通れない競輪競技でのメンタル面を支え、ケガしてもなお復活を続ける村上氏の強さの要因の一つであるといえます。村上選手は、競輪学校を卒業後、1994年19歳でデビュー。その翌年にはS級へと昇格し、2009年の35歳のときに競輪の最高峰クラスS級S班へと昇格を果たしたのです

 

 

速いだけでは勝てない。競輪に求められるのは総合力です。

「競輪は、ただ速いだけではいけない。何か一つが飛び抜けているからといって勝てる競技ではありません。競輪はメンタルも含めた総合力が勝敗を左右します。トレーニングで強い選手はたくさんいますが、レースでは必ずしもそれを発揮できる訳ではない。もちろん、レース中は互いに駆け引きするのですが、そこに総合力が必要になる。風向きや選手の癖を知り、どう攻めるかの戦術など、さまざまなことを考えなければ…。ですから、今でも日々の取り組みとしては、さまざまな角度からレースを捉える総合力を高めていくことを常に意識しています」。
競輪は9人の選手で順位を競う競技ですが、ただ速さだけを争っているだけではありません。レースの序盤は同じ地区に所属する選手と縦列に並ぶラインを組み、互いの得意なポジションで走行する。そして終盤にそれぞれが勝負を仕掛けていく。
「選手一人ひとりに個性があります。風を切るのが得意な選手、横の動きが俊敏な選手、各自が自分のレースを有利に進められるようにラインを組むパートナーとの信頼関係を保って走ります。選手の特徴がレースに色濃く反映されるわけです」。
レースの終盤は、時速およそ70kmで走りながら体をぶつけ合い自分のポジションを確保していく。その激しさの中で、選手のさまざまな戦略や攻防が巻き起こり、レースがより一層のライブ感を増していく。一瞬の判断が勝敗を分ける競技。知れば知るほど奥深く、観客も自然と興奮の渦に巻き込まれていくのですね。


これまで数々の優勝を重ねてきた村上選手。「どんなレースも常に全力で応援し、支えてくれているすべての人に感謝したい」

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