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フリーペーパー ENJOY KYOTO 編集・発行人【徳毛伸矢】

京都のホテルや観光案内所などでよく見かける英語のフリーペーパー「ENJOY KYOTO」。京都を訪れる外国人や日本に在住している外国人に向けて、京都の観光情報はもちろん、伝統工芸や食など、京都についての理解を深めることができる特集が組まれていて、発行部数、内容ともに京都を代表する英語のフリーペーパーとなった。
そのENJOY KYOTOを創刊した徳毛伸矢さん。理想のフリーペーパーを作りたいという強い思いで会社を立ち上げたが、社員は社長である徳毛さんひとり。人づてにフリーランスのクリエーターを集めるところからのスタートだった。
ENJOY KYOTOを起点として広がった交流は、京都の文化やスポーツまで広範囲の地域活性化につながっている。

 

ENJOY KYOTOバックナンバー

 

 
フリーランスの集合体が最強のチーム
徳毛さんは、2013年に京都を訪れるインバウンド向けの英文フリーペーパー『ENJOY KYOTO』を立ち上げた。東京オリンピックが決まる直前、インバウンドという言葉もそれほど聞かない頃のことだ。
当時の京都でよく見るフリーペーパーは、夏は祇園祭、秋は紅葉と、毎年同じ情報の繰り返し。ページのほとんどが広告で、いったい誰が読むのだろうとモヤモヤとした気持ちでいた。そんな時に、懇意にしている京都の経営者の何人かに呼ばれて、「君がやりなさい」と新たな英語の媒体を作るよう背中を押されたのがENJOY KYOTOの始まりだった。こんなフリーペーパーを作りたいという思いはあるものの、資金はなく、従業員はゼロ。それでも協力してくれるクリエーターが集まってくれてENJOY KYOTOスタートした。
「全ページ数の半分は記事なんです。広告ばかりにならないよう記事を死守していいものを作ろうとしています。スポンサーはあとからついてくると信じてやっていました。それに作るほうも楽しまないと」
 

ENJOY KYOTO編集・発行人 徳毛伸矢

 

 

ENJOY KYOTOのページ数はフリーペーパーとしては多く、写真を2ページに大きく掲載するなど、贅沢な作りになっている。
「もったいないですが、インパクトがあるよう写真を大きく使うことが多いです。それに、すごく歴史のある伝統工芸の職人さんを特集するのに、1、2ページでは何百年の歴史は紹介できません。一方通行で紹介したら終わりではなくて、読者に興味を持ってもらって、最終的には職人さんのもとへ行ってもらいたいと考えていましたので、贅沢にページを使っている部分があります。職人さんが海外のPRに出かける時、ENJOY KYOTOを持っていかれるんです。海外で自分の紹介をするのにこれがわかりやすいので。そんなふうに使っていただけると嬉しいです」
 
ENJOY KYOTOは、2ヶ月に1回、奇数月に発行してこれまでに40号以上。特集するテーマは尽きない。
「京都のポテンシャルはすごいなと思います。同じテーマでも、角度を変えたら違う人や物が出てきます。同じことの繰り返しにはなりません。1冊まるごと1テーマにして作った時も、いろいろなものが出てくるなと思いました。発酵食品の特集をしたときは、『そこ知ってるよ』とか『あそこ面白いよ』とか、情報がバンバンはいってきます。それがフリーランスの集合体という形でやっていることの強みなのです。フリーランスのライターは、他の仕事でもネットワークを持っていますから。特集の内容は自由になっていますし、みんなで一緒に編集会議して、社長の僕の意見は通ったことがないですよ。もちろんリサーチ段階や最終の会議でネイティブの意見を尊重します。僕らが勝手にこれいいよねと盛り上がっていても、実際にネイティブの方々が興味ないことだったらなんの意味もないですから」
 
フリーペーパーの収入源は広告とスポンサー。仕事としてはENJOY KYOTOがメインの柱だが、収入の柱はそれ以外の仕事にもある。
「ENJOY KYOTOを通じていろいろな仕事をいただいて、翻訳の仕事もあれば、英語に特化せず、たとえば百貨店のカタログや、観光のポスター、イベントなどの仕事もしています。いまの制作チームは15人ほど。ライター、カメラマン、デザイナー、翻訳といっても、それぞれの個人で得意の分野がありますので、従業員を雇っていつも同じスタッフが仕事をするより、プロのフリーランスの集合体で仕事をしたほうが、いいものが作れるのではないかと思っています」
 

ENJOY KYOTO編集・発行人 徳毛伸矢さんが配達

 

 
ENJOY KYOTOは、京都のホテル、旅館、ゲストハウス、飲食店、社寺仏閣、ヤサカタクシー、京都国際マンガミュージアム、京都駅の京都総合観光案内所京なび、嵐山駅はんなり・ほっこりスクエア、などに設置・配布している。さらに、滋賀や大阪、東京、最近は石川県のホテルにも送っている。
「ホテルさんから別のホテルに置いてあげてと輪がひろがっていって、頼みに行くのももちろんですが、逆に話をもらって置きにいくこともあります。京都駅の観光案内所は、毎号1,000部とか置くのですが、一番多い時は1,000部が1週間もたなかったりして、追加追加で持って行きました」
 
直接的なコミュニケーション
徳毛さんの役割は、社長であり、広告営業と配布。制作にはほとんど口を出さないという。
「僕が唯一頑としてやっているのが、京都じゅう毎号毎号ENJOY KYOTOの束を自分で配ることです。ホテルさんなどとのコミュニケーションが取れますし、作り手の気持ちも伝えたいので、それだけは誰にも譲りたくないです。直接持っていってコンシェルジュさんと仲良くなれば、どんどん配ってくださいますし、外国からのお客様が宿泊されると部屋に置いてくださいます。フリーペーパーは、より多くの方に見ていただいてこそ価値がありますから」
 
徳毛さんが乗っているBMW X3は、Kiwakotoのクラフトカーサービスで京都らしい特別な仕立てが施され、水墨画家の吉田翔氏が竹林をイメージしたモノトーンの世界観を内外装に演出している。シートは、染織工芸の技術を転用した京都レザーの上質な革で仕上げたもの。ドアミラーとドアノブは、従来の漆よりも紫外線に強いMR漆を用いて、その上に金や銀などの金属粉を蒔きつけた蒔絵や螺鈿を施している。
「ラゲッジルームが広くて、ENJOY KYOTOの最新号を運ぶときにたくさん積めて楽になりました。仕事柄、伝統工芸の職人さんとお付き合いすることが多くて、Kiwakotoの特別仕様は職人さんとのコミュニケーションに役立っています」
 

ENJOY KYOTO編集・発行人 徳毛伸矢さんのBMW X3

Kiwakotoのクラフトカーサービスで京都らしい特別な仕立てが施されたBMW X3

 
海外から京都への観光客が激減し、ENJOY KYOTOにも変化が求められるなか、新たなニーズへも機敏に取り組んでいる。
「インバウンドが戻ってきた時のために、英語の媒体であるENJOY KYOTOはどんな形であれ続けます。特集の内容は、日本に住んでいる外国人に楽しんでいただけるような内容に切り替えて、配布場所も、街中のカフェなど住んでいる人がいく場所を増やしています。当初から要望はあったのですが、日本語版も計画しています」
 

ENJOY KYOTO観光案内所

トラベルインフォメーションやカフェなど人の集まる場所へ配布場所を拡大している

 
京都の文化・スポーツ・経済のハブへ
2018年に徳毛さんは、3人制バスケットボール3×3(スリーエックススリー)のプロチーム「KYOTO BB.EXE」を友人の株式会社紅谷工務店の紅谷社長と創設した。
「3×3が東京オリンピックの正式種目に追加されたことを受けて、トップリーグ3×3.EXE PREMIERが全国規模に拡大されたとき、滋賀のチームのオーナーでもある懇意にしている社長さんから「京都は関西の一つの柱なので、京都にチームを作ってくれませんか」と相談された。バスケットをしたこともなく、それほど興味のなかった徳毛さんは、親交が深くスポーツ支援を積極的にされている紅谷工務店の社長にこの話を持ちかけた。運営、母体企業を紅谷社長が、徳毛さんが企業や行政への広報をするという役割分担で、チームを設立することになる。チームオーナーは紅谷社長、副代表が徳毛さん。2019年の8月18日には、初めて京都でプロリーグを開催。会場は平安神宮参道。京都市やスポンサー、たくさんの方の協力を得られたからこその開催だった。
2020年11月紅谷オーナーの想いが強く詰まった専用コート「BACK DOOR BASE」が京都市伏見区にオープンした。

 
「ENJOY KYOTOを軸にいろいろな情報が入ってきて、それこそ京都の分業制の文化じゃないですけど、その分野のプロを連れてくる自信だけはあります。『こんなことやりたい』と言われたら、自分ができなくても、できる人と繋げる、それでいいんじゃないかと思っています。私の役割としては、何かしら京都のハブになれればと思います」
 

KYOTO BB.EXE

3人制バスケ3×3プロバスケットボールチーム「KYOTO BB.exe」

BACK DOOR BASE

3×3専用コート「BACK DOOR BASE」

京都 | フリーペーパー

ENJOY KYOTO

京都を訪れる人に向けて英語で京都の情報を紹介するフリーペーパー。ホテル、ゲストハウス、旅館などの宿泊施設、観光案内所、駅、寺社仏閣など京都の様々な場所で手に入れることができる。年6回奇数月発行
 075-253-6067
〒602-8038 京都市上京区椹木町通油小路東入東魚屋町356-3

HP http://enjoy-kyoto.net/
Facebook
Instagram @enjoy.kyoto

ENJOY KYOTOロゴ

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