すべての希望を叶えるクルマ
メルセデスGクラスは、クルマ好きなら誰もが一度は憧れる本格オフロード4駆の最高峰です。近年はスポーツ選手や芸能人の方が多く乗っておられるのでファッションアイコンとして見られることも多いですが、今から40年前の1979年、NATO軍に納入するための軍事車両としてGクラス=ゲレンデヴァーゲンは生まれました。
そんなスパルタンな軍用車が90年代に入り、セレブのなかで愛されるようになり、装備はどんどん豪華に、エンジンパワーもアップするなかで登場したのがAMGモデルでした。
私が初めてGクラスに乗ったのは2005年ぐらいでしょうか?G320というモデルで、友人のJリーガーが乗っていてよく遠出をしました。まさに鉄の塊といった印象で、サイズはコンパクトですが、重い車体に非力なエンジンで乗り心地もトラックみたいで、後部座席の膝前は狭く、背もたれもほぼ直角に立っていて長時間乗るのはあまりお勧めできるものではありませんでした。ただ、ドアが閉まるときの音。「ビシッ!!」これは、金庫のようなという表現がぴったりで、頑丈なものに乗っている安心感は比類なきものでした。
そんなGクラス40年にしてはじめてのモデルチェンジで登場したのが今回のニューモデル(注:メルセデスはフルモデルチェンジとは言っていません)。その頂点がG63AMGです。
G63AMGは、先ほど書いたネガティブをすべて消し去った完全無欠のモデルです。
先代のデザインはほぼそのままに、サイズは拡大し後席は広々。エンジンはとてつもないパワーを発揮し、乗り心地は背の高さからは考えられないほど滑らかです。運転してもトラックから乗用車になったような感覚でスイスイ曲がれるようになりました。
普通のクルマから乗り換えてもなんの違和感もなく乗りこなすことができます。
でも、それをあの図体で実現している技術力の高さは、けた外れです。
すべてを手に入れたい人に
私自身、ゲレンデヴァーゲンはずっと憧れのクルマで、いつかは所有したい一台です。
以前、「住宅は35年ローンがあるのに、どうしてGクラスには35年ローンがないんだ!一生乗るんだから・・・」とぼやいていたことがあります。
G63AMGは重いものは遅い、背の高いものは乗り心地が悪く曲がらないという物理の法則を、メルセデスマジックで超越してしまったような感覚があります。
もし可能ならば私は先日発表されたG350dに今一度試乗してみたいと思います。
ディーゼルだけにトルクがあって、荷物もたくさんつめて、どこにでもいける。そして燃費が良く軽油で安い。
財布にも優しいので、所有への一縷の望みが見えるかもしれない。Gクラスへの35年ローンお願いします(笑)
1977年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。2000年KBS京都にアナウンサーとして入社。現在はニュースの編集責任者=ニュースデスクも務める。国政、府政などの選挙特番の司会、構成も手掛け、京都の政治、経済の現場を幅広く取材中。クルマ、ゴルフ、料理好きの3人の子どものパパの両面を併せ持つ。
MY CAR LIFE Vol.14 「ニューBMW330i Msport 試乗速報」
MY CAR LIFE Vol.16 「New BMW X5 xDrive35d M sport 試乗速報」