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京、でかけよう。vol.94 〜現代アートのオーナーになる。ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021〜

芸術家がいたり人間国宝が住んでいたり、美術大学も多く、歴史・文化的資源に恵まれた京都では、
「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」
世界遺産・二条城を舞台に開催されるアート市「artKYOTO」
などの大型のアートフェアが次々と開催されるようになり、国内アートシーンの中でも独自の立ち位置を築いてきました。
そして、現代アートに特化したアートフェア「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021」が2021年3月6日(土) と 7日(日)に開催されます。
 
4回目の開催となるARTISTS’ FAIR KYOTOは、旬な現代アートが一堂に介する美術展であるとともに、アーティスト自らが展示販売を行い、来場者は作家本人と交流しながら作品購入ができる、新しい形のアートフェアです。言ってみれば、作家から顧客へのアートの産直販売会です。
基本的には販売した額は100%アーティストに入りますが、アーティストが自ら顧客とやりとりもすることで、制作依頼やギャラリストから声がかかるような次につながる場所にもなります。
「アートを買う文化」が当たり前となることで、可能性溢れる若手アーティストが生活するために必要な「発表」「販売」「創作」の循環を目指しています。
 

高瀬栞菜 牽制し合うチーター

高瀬栞菜
Kanna Takase
タイトル 牽制し合うチーター
サイズ H180×W140×D20mm
素材 キャンバスに油彩
制作年 2020

札本彩子 首塚

札本彩子
Ayako Fudamoto
タイトル 首塚
サイズ  351×218×117mm
素材 樹脂粘土 アクリルメディウム アクリルガッシュ ガラス絵具
制作年 2018

山越美佳 GOLD MEDAL

山越美佳
Yamakoshi Mika
タイトル GOLD MEDAL
サイズ 88x88cm(スカーフ)、3x2cm(リング)
素材 シルク、真鍮
制作年 2020

野田幸江 すべてのことがまっ平らになってゆく

野田幸江
Sachie Noda
タイトル すべてのことがまっ平らになってゆく
サイズ なし(空間と行為と時間による作品)
素材 ヒマワリ 土 絵画(木片やキャンパス)
制作年 2018年

 

このイベントを企画したのは、現代アート作家であり、京都芸術大学大学院教授の椿昇(つばき のぼる)さんです。
京都芸術大学で毎年2月に開催される卒業展・大学院修了展では、作品を販売するアートフェアも実施します。「美大でメシは食えない」を変えよるために椿教授は、2012年から卒業制作展をアートフェアとして展示作品を購入できるようにしました。学生が自身の作品に「価格を設定する」指導を行い、来場するギャラリストやコレクターに学生が自らプレゼンします。大学では、作品を作ることだけを教えるのではなく、アーティスト・クリエイターとして生きていくための多くのことを学べるようにしています。

椿昇

椿昇

 

ARTISTS' FAIR KYOTO 20210 京都文化博物館 別館

京都文化博物館 別館 (撮影=前端紗季)

 
「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021」では、椿さんをはじめ、名和晃平、塩田千春、加藤泉など第一線で活躍する17名の作家たちが名前を連ねています。このメンバーはアドバイザリーボードとして、それぞれが若手アーティストを数名ずつセレクトし、ともにこのフェアに出品者として参加します。
会場は、辰野金吾とその弟子・長野宇平治が設計した京都文化博物館の別館と、輪転機のインクの跡や匂いの残る京都新聞ビル地下1階。この歴史的建造物をエキセントリックな展示空間に変え、現代アートを鑑賞できるのも、見どころとなっています。
重要文化財である京都文化博物館別館の広い吹き抜けの空間に、鉄パイプと足場とフェンスで作った2階建ての構造物がそびえ立ち、出品作がびっしりと並びます。
普段は非公開の京都新聞ビル地下1階は、かつて印刷工場だった広大な空間。廃墟感たっぷりの雰囲気のなかにアート作品が展示される、このコントラストに刺激を受けます。
 

ARTISTS' FAIR KYOTO 2020  京都新聞ビル地下1階

京都新聞ビル地下1階 印刷工場跡地

 
「現代アート」の展覧会を観て、「難しい」「よくわからなかった」と思う方も多いかもしれません。
しかし、「バンクシー」や「草間彌生」の名前は、誰もが耳にしたことがあると思います。作品は何億円もの金額で取引されています。
ARTISTS’ FAIR KYOTOで、金の卵を見つけて作品を購入すれば、将来的に作品の価値が高騰する可能性もあります。投資目的だけではなく、「将来のスターをつる」 ことも若手アーティストの作品を購入する楽しみでしょう。購入したつもりで作家の名前を覚えておくだけでも、若手アーティストを応援した気分で将来を楽します。
色々な方法で若手アーティストを支援することが、世界から遅れている日本のアートシーンを変える一つになるでしょう。
 
 
■ 「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021」開催概要
会期 2021年3月6日(土)・3月7日(日)
会場 京都府京都文化博物館 別館 / 京都新聞ビル 地下1階
時間 10時00分~18時00分
入場料 一般1,800円、学生1,000円、高校生以下無料
URL https://www.artists-fair.kyoto/
 
【アドバイザリーボード 17名】
井口皓太 / 薄久保香 / 加藤泉 / 金氏徹平 / 鶴田憲次 / 中村裕太 / 名和晃平 / 宮永愛子 / 矢津吉隆 / ヤノベケンジ
<Exhibitor>
池田光弘 / 大庭大介 / 鬼頭健吾 / 塩田千春 / 松川朋奈 / Mon Koutaro Ooyama / Yotta
 

ARTISTS' FAIR KYOTO 2021 Advisory board

 

 
【若手アーティスト 43組】( )内は推薦アーティスト、又は公募選出者 
東慎也(鬼頭健吾)/ 飯田美穂(公募)/ WHOLE9(Mon Koutaro Ooyama)/ 大河原光(松川朋奈)/ 太田桃香(椿昇)/ 岡田佑里奈 (大庭大介) / 奥山帆夏 (薄久保香)/ 國政サトシ(中村裕太) / 黒坂祐(大庭大介)/ 小嶋晶(鶴田憲次)/ 合田徹郎(塩田千春)/ 佐々木光(宮永愛子)/ 佐藤壮馬(公募)/ 佐貫絢郁(鬼頭健吾)/ 許芝瑜(金氏徹平)/ 渋谷七奈(加藤泉)/ 清水浩三(中村裕太)/ たかくらかずき(井口皓太)/ 高瀬栞菜(公募)/ 竹内義博(大庭大介)/ 田島大介(公募)/ 土取郁香(薄久保香)/ 椿野成身(池田光弘)/ 中澤ふくみ(Yotta)/ 長島伊織(松川朋奈)/ NAZE(井口皓太)/ 西垣 肇也樹(椿昇)/ 野田幸江(名和晃平)/ 檜皮一彦(ヤノベケンジ)/ 藤田紗衣(金氏徹平)/ 藤野裕美子(塩田千春)/ 藤本純輝(池田光弘)/ 札本彩子(塩田千春)/ 前端紗季(椿昇)/ MIZPAM(Mon Koutaro Ooyama)/ 溝渕珠能(矢津吉隆)/ 宮坂直樹(公募)/ 山越美佳(公募)/ 山田康平(名和晃平)/ 山中雪乃(Yotta)/ 油野愛子(薄久保香)/ REMA(ヤノベケンジ)/ 六根由里香(矢津吉隆)
 

京都市中京区 | 博物館

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〒604-8183 京都市中京区三条高倉
休)月曜日
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