平安時代から積み重なる 歴史と豊かな自然の中を歩く。
京都御所・仙洞御所を囲む京都の中心にある広大で緑豊かな敷地は、東西約700m南北約1300mの長方形を成す京都人の憩いの場。江戸時代にはおよそ200軒もの公家屋敷が立ち並んでいた公家町跡で、貴重な歴史遺産として保護・継承されています。
歴史散策をしながら苑内を巡るしかけに注目。
京都御苑の中には、様々な史跡があり20箇所に「浮出絵付駒札」が設置されていて、スタンプラリーのように楽しむこともできます。台板の凹凸部分に紙をのせ、鉛筆でこすると絵が浮き出てくるというもの。全てを回れば一つの絵柄が完成します。見所をもれなく巡ることができるので、初めて訪れる人にはオススメです。
御苑北側にある「中山邸跡」も見所のひとつ。現在敷地内に入ることはできませんが、明治天皇誕生地でもあり敷地内には京都御苑三大名水のひとつ「祐井(さちのい)」があります。
京都御所の建春門前には学習院発祥の地があります。公家や役人の教育機関として設立された学問所です。建物は残っていませんが、そこには、松の倒木の幹に根付きいくつもの枝を立ち上げる山桜があります。
自然広がる都会のオアシス森の中の図書館でひとやすみ。
御苑の広大な敷地のには、約 5万本の樹木があり、四季を通じて自然に触れ合うことができます。市街地の中にあるとは思えないほど豊かな緑地空間で、多くの生き物が生息し、野鳥の観測地としても知られています。
そんな苑内で、自然に親しむ場所としておすすめなのが「母と子の森」です。樹々が生い茂る森の中を歩いていると、ぽつんと現れる小さな図書館。それはまるでおとぎ話の世界の中に足を踏み入れたような光景です。この森の文庫には絵本や図鑑など自然に関する書籍が並んでいます。
いつでも自由に散策することができる京都御苑。訪れる時間帯や季節によって様々に表情を変えて、その景色を楽しませてくれます。