湯けむりたちのぼる関西の奥座敷・有馬温泉へ。
兵庫県六甲山脈に守られるように長くその歴史を紡いできた、名湯有馬温泉。新名神高速道路が開通し、京都からのアクセスも随分と良くなりました。
かの太閤秀吉がこよなく愛したという有馬温泉は、群馬県・草津温泉、岐阜県・下呂温泉と並び日本三名泉のひとつとして称えられる関西屈指の温泉郷です。
江戸時代の儒教学者・林羅山が表した有馬・草津・下呂の「三名泉」だけでなく、『枕草子』による「三名泉」(有馬・榊原・玉造)、日本書紀や風土記に登場する「3古泉」(有馬・道後・白浜)、さらに「三大薬泉」(有馬・草津・松之山)にも挙がる、日本を代表する名泉を日帰りでも楽しむことができます。
有馬温泉は「金泉」「銀泉」の2つの泉質をもち、鉄分を含む含鉄強塩泉は、空気に触れると鉄分が参加して独特の赤茶色の湯に変化するため「金泉」と呼ばれています。
湯量が豊富な有馬温泉には7つの泉源があり、すぐ間近で見ることができます。京都の北野天満宮を分けて祭られた「有馬天神社」の境内には、地下約185mから汲み上げられた100度にもなるという金泉が常にグツグツと湧き出し、湯けむりをあげています。
泉源からは温泉施設へと湯を供給するパイプが側溝に張り巡らされ、路地にも湯気がたちのぼり独特の情景を生み出しています。
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