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【スズキ 新型ジムニーXC 試乗レポート】4WDとしての基本性能を磨き上げながら上質な乗り味を実現

新開発のラダーフレーム。新型ジムニーは受け継いだDNAを進化させている。出典・スズキ(株)「ジムニーWEBカタログ」より

 

05 より進化した伝統のプラットフォーム
冒頭でも述べたとおり、初代ジムニーから採用されているラダーフレーム、パートタイム4WD(機械式副変速機)、FRレイアウトといった伝統のプラットフォームは、本格的なクロカン4WDの証として新型ジムニーでもシッカリ受け継がれています。
新開発のラダーフレームは、頑丈な梯子型のフレームにサスペンションなどを取り付け、その上に車体を載せる構造となっており、一般的な乗用車やSUVが採用しているモノコック構造とは一線を画す構造。新型ジムニーでは、この構造を踏襲しながらクロスメンバーやXメンバーを追加し、ねじり剛性を従来の約1.5倍に高めています。
当然ながら、ジムニー伝統のパートタイム4WDや3リンクリジッドアクスル式サスペンションなどにも改良を施していますが、新型ジムニーでは4輪のブレーキを独立して制御できる「ブレーキLSDトラクションコントロール」が標準搭載されたことも大きなポイントといえます。
これは悪路などでスタックした際に空転したタイヤにブレーキをかけることで、反対側のタイヤにもトラクションが掛かるようにするもの。この機構があると労せずしてスタックから抜け出せるため、オフローダーには大変嬉しい装備でしょう。
 

新型ジムニーで標準搭載された「ブレーキLSDトラクションコントロール」の動作イメージ。出典・スズキ(株)「ジムニーWEBカタログ」より

 

06 オフロードから高速まで幅広く対応するエンジン
新型ジムニーのエンジンは、従来より圧縮比を高めてロングストローク化したうえで、インテーク側VVTを採用したインタークーラー付きターボエンジン。低回転域から力強いトルクを発揮させることで、トルクが必要なオフロードや市街地でもノンストレスで走行できる特性となっています。
実は、今回の試乗で印象的だったことのひとつが、エンジンの滑らかさと静かさ。先代ジムニーと比べると騒音や振動は大幅に抑えられており、低中速域ではまるで小型車のような感覚で走行可能。高速走行でもモリモリ湧き上がってくるトルクのお蔭で、極めてスムーズに走行することができます。
 

水冷4サイクル直列3気筒インタークーラー付きターボエンジン(R06A型)。最高出力47kw〈64PS〉/ 最大トルク96N・m〈9.8kg・m〉

 

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