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BMW iX3 M Sport 試乗レポート

ボンネットフードを開けると、当然ながらエンジンヘッドは見当たらない。その代わり大きなフードカバーの中には、CCU(コンバインド・チャージング・ユニット)や12Vの鉛バッテリーなどが搭載されている

 

02.クリーン+長距離走行+ハイパワーを実現したスポーティーなEV
「BMW X3モデル」は、「BMW X3 M40d」などに搭載されている48Vマイルドハイブリッドシステムのほか、「BMW X3 xDrive30e」などに搭載されているプラグインハイブリッドシステムをラインアップしていますが、今回の試乗車である「BMW iX3 M Sport(以下、BMW iX3)」は、マイルドハイブリッドでもプラグインハイブリットでもない純粋なEV(純電動車)。しかも、フル充電で460km走行可能で、航続距離においてはガソリン車やディーゼル車と何ら遜色はありません。
最近BMWグループは、純電動車の駆けぬける歓びに新たな重点を置いており、「BMW iX3」で実現されているCO2排出量0g/km(WLTPによる複合モード消費電力18.9~18.5kWh/100km)という結果は、積極的に電動化を進める方針に則った結果です。その一方で、出力210kW/400Nmという強力なパワーを持ち合わせているので、純電動スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)としてスポーティーな魅力もしっかり強調されています
 

「BMW iX3」は最高出力210kW、最大トルク400Nmを発揮する電気モーターで後輪を駆動する。リチウム・イオン電池容量は232Ah(右)で、1回のフル充電で460km走行可能だ <出典:BMW Japan>

 

03. 「BMW iX3」は第5世代BMW eDriveテクノロジーのパイオニア
「BMW iX3」は「BMW iブランド(電気自動車)」の新世代のパイオニア的存在。現在では「BMW iX」および「BMW i4」にも採用されている第5世代のBMW eDriveテクノロジーを初めて採用したのが「BMW iX3」の初代モデルでした。パワー・ユニットは高度に一体化されており、電気モーター、パワー・エレクトロニクス、トランスミッションが1つの共同ハウジングに収納されています。出力は210kW/286psとハイパワーで、従来と同様の形でリヤ・ホイールを通じて路面に伝達されます。
また、「BMW iX3」の高電圧バッテリーも第5世代のBMW eDriveテクノロジーの産物。80kWhの総エネルギー含量と高効率の電気モーターによって、WLTPテスト・サイクルによる航続距離は最大460kmに達します。さらに、進歩した充電技術により、直流急速充電ステーションで最大150kWの効率で充電することが可能。これによってWLTPテスト・サイクルによる航続距離を100km延長するだけの電力を、10分間で補給することができるなど、EVで気になるリチャージに要する時間を最小限に抑えています。
 

高度に一体化された「BMW iX3」のパワー・ユニット。電気モーター、パワー・エレクトロニクス、トランスミッションが1つの共同ハウジングに収納されている <出典:BMW Japan>

 

右側リアフェンダーにはCHAdeMO対応の急速充電用ポートを装備。80kWの急速充電利用時は70分以内で約80%までの充電が可能で、10分の急速充電で約80km航続距離を延ばすことができる

左側フロントフェンダーに装備された普通充電用ポート。200Vの普通充電では約8時間で満充電が完了する

「BMW iX3」の生産は合弁企業「BMW Brilliance Automotive」の中国・瀋陽(しんよう)の生産拠点で2021年9月から開始。車両のほか電池の製造においても、再生可能エネルギーからの電力のみを使用する徹底ぶりだ <出典:BMW Japan>

 

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