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KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2020レポート「コロナ後の世界をどんな世界に、そのVISIONを共有する」

今年で8回目の開催となる「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」が、2020年9月19日(土)より開幕した。
国内外の気鋭の写真家による作品を、京都市内の美術館、ギャラリー、寺院や歴史的建造物といった特別な空間に展示し、京都ならではの特徴ある写真展として回を重ねるごとに存在感と注目を増してきた。
そんな「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2020」のテーマは、『VISION』。自然環境の破壊やウイルスの感染拡大など、世界が団結して解決しなければならない今。コロナ後の世界をどんな世界にしたいのか、皆で良い未来をイメージして切り開いていく。そのVISIONを共有する場になればという願いが込められている。

KYOTOGRAPHIEの全プログラムは、メインプログラム、アソシエイテッドプログラムなど、1日で全ての会場を見てまわるには時間が足りなくなるほど。11のメインプログラムから印象的なシーンをピックアップして紹介します。
 
〉〉 KYOTOGRAPHIEオフィシャルサイト https://www.kyotographie.jp/

アーティスト名の前に記載のナンバーはKYOTOGRAPHIEのマップフライヤーに記載の会場番号
 
08b オマー・ヴィクター・ディオプ「MASU MASU MASUGATA」
出町桝形商店街(アーケードに常設展示)| DELTA(KYOTOGRAPHIE Permanent Space)

 
セネガル出身の写真家オマー・ヴィクター・ディオプは、昨年秋に京都に滞在して、出町にある桝形商店街の店主たちのポートレートを撮影した。商店街で買い物をしながらお店の方達とコミュニケーションをとり、ポートレートとお店で売られているものをたくさん撮影。それらをセネガルに帰って、コンピューターでつなげてコラージュ作品にした。
昔ながらの風情が残る商店街のアーケードには、巨大プリントしたその作品が吊り下げられている。ポートレートに写っている店主が、どこのお店にいるのか探してみるのも面白いだろう。
この商店街の中ほどにオープンしたKYOTOGRAPHIEのパーマネントスペース 「DELTA」にも、アーケードに吊るされている作品がプリントされて展示されていて、店主たちの表情やコラージュした商品など、作品の細部まで鑑賞できる。また、テレビモニターには、オマーが桝形商店街で撮影した時の様子が動画で流れている。「KYOTOGRAPHIEがこれからもやっていきたい、ローカルと海外をつなげていきたいというメッセージでもあります」とKYOTOGRAPHIEの共同代表である仲西祐介氏の言葉どおり、アフリカ人のオマーと商店街の住人たちとのコミュニケーションを動画でも見て欲しい。
 

KYOTOGRAPHIE オマー・ヴィクター・ディオプ「MASU MASU MASUGATA」

オマー・ヴィクター・ディオプ「MASU MAUS MASUGATA」の展示風景

 

KYOTOGRAPHIEのパーマネントスペース 「DELTA 」

DELTAに置かれている黄色と幾何学模様が美しいチェアとテーブルは、セネガルのデザイナー「オスマン・ンバイ」が使い古されたドラム缶やガス管を切って作ったもの。KYOTOGRAPHIE共同代表の二人がセネガルの路上で見つけて買い付けてきた

 
 
10a-b-c 甲斐扶佐義「鴨川逍遥」
河合橋東詰歩道 | タネ源 | 青龍妙音弁財天(9/10 – 10/31 壁面に常時展示)

 

文化の発信拠点として知られた出町の喫茶店「ほんやら洞」(5年前に火事で焼失)創業者の一人であり、バー「八文字屋」の店主としても有名な、写真家・著述家の甲斐扶佐義。50年以上にわたり京都の日常・ひと・子ども・街・文化・ねこなどを撮影してきた。
1970年代から2010年代までに撮影した、鴨川を訪れる人々や出町の商店街の日常を捉えたモノクローム作品が、賀茂川と高野川の合流地点「鴨川デルタ」付近の野外3カ所に並んでいる。これは、甲斐が1970年代終盤に「タネ源」の壁面でゲリラ的に開催した青空写真展を復活させたもの。
台風の強風に傘を飛ばして遊んでいる子供達、川原で昼寝をする女性などの作品のほか、9月18日-19日に会場で演奏と練り歩きを披露した「ちんどん通信社」メンバーの大学時代が写った写真も展示されている。
また甲斐は「美女」をテーマにした写真集でも定評があり、京都で撮られた美女100枚のモノクロ写真を京都駅ビル空中径路で展示している。
 

KYOTOGRAPHIE 甲斐扶佐義「鴨川逍遥」

「鴨川逍遥」の展示場所のひとつタネ源で解説する甲斐扶佐義

 

KYOTOGRAPHIE 甲斐扶佐義「鴨川逍遥」

学生ちんどんの頃の自身の写真を前に「ちんどん通信社」のメンバー

 
 
06 外山亮介「導光」
両足院(建仁寺山内)
presented by Kiwakoto

 
京都最古の禅寺として知られる建仁寺の塔頭の一つ、通常非公開の「両足院」。展示は3つのパートで構成され、毘沙門天堂には2008年に日本各地の工芸の職人を撮影した作品群「種」が、大書院には10年後に同じ職人を撮影した作品群「芽」、茶席の臨池亭にはカメラ・オブスキュラ(写真の原理となった投影像を得る装置)が展示されている。
外山亮介の実家は着物の染め屋だったが、それを継がず写真や映像の世界へと進んだ。どんどん先細っていくと思ったその工芸を継いで、物を作ろうと思っている30歳前後の職人はどのような気持ちで仕事を始めたのか、その気持ちを撮影したくて、北は青森から南は鹿児島まで20人のポートレートを撮影した。職人には10年後の自分に宛てて手紙を書いてもらっていて、撮影前に手紙の内容を思い起こしてもらうと皆表情が未来を向く、その瞬間を写真に収めた。
10年後にどうやって彼らを撮影するかをずっと考えていた外山は、工芸は素材から形にするまで全てをやっているのに対し、写真はカメラ・フィルム・印画紙など既製品ばかりを使っていて、工芸に写真がかなわないように感じ、写真が発明された当時の技法から勉強し試していった。そして、アンブロタイプという技法に行き着く。
職人たちのポートレートは、彼らの工芸作品と一緒に展示したいと考えた外山は、等倍の姿を撮影することにし、50×60cmのガラスの湿板に撮影できる巨大なカメラを自作した。そのカメラをバンに積み込み、10年経って手紙を持ってもう一度彼らのところに訪ねて行く。
撮影の露光時間は、1分半から3分。「写真には昔から魂を抜き取られるという話が出てきますが、職人のその場にあった光をレンズが吸い込んで、ガラスの上に焼きついて結晶化しています。その撮影していた時がそのまま残っているというのが、この写真の面白いところだと思います」と外山の説明のとおり、透けて見えるグレーのポートレートには、職人の魂のようなものを感じる。
茶席の臨池亭では、写真ができる前の時代の技法「カメラ・オブスキュラ」の体験ができる。書院前庭の景色が大きなレンズを通して反転して室内に映し出されている。
 

KYOTOGRAPHIE 外山亮介「導光」

アンブロタイプのカメラで職人のポートレートを撮影した過程について語る外山亮介

 

KYOTOGRAPHIE 外山亮介「導光」自作カメラ

外山が自作した巨大なアンブロタイプのカメラ

 
 
03 ウィン・シャ「一光諸影」
誉田屋源兵衛 竹院の間
presented by BMW

 
香港を代表するアーティストのウィン・シャは、グラフィックデザインから写真、映画監督など幅広い領域で活躍している。香港映画界の巨匠ウォン・カーウァイ監督の映画「ブエノスアイレス」で、グラフィックデザイナー兼フォトグラファーとして指名されてから、映画「花様年華」などの名作で、撮影現場のスチールを担当した。ウィン・シャが映画の現場で撮影した写真、雑誌やコマーシャルの仕事で撮影した写真、彼自身のプロジェクトの作品などの初期作から新作まで未発表を含む45点を、京都室町通にある創業280年を超える帯匠「誉田屋源兵衛 竹院の間」に独特の演出で展示されている。
展示デザインを担当した遠藤克彦建築研究所は、間口は狭くて奥行きが深い京町家の空間を生かし、ウィン・シャの作品群を着物の帯のように一本に連ねて展示した。「両脇にミラーを使っていて、見る箇所によってはトラディショナルな床の素材の上に写真が浮いているように見える場所があります」。実際に使われてきたノンフィクションの町家空間に、一本の帯となった作品群を浮かび上がらせることで、ウィン・シャのフィクショナルな世界観に引き込まれる。
会場の誉田屋源兵衛に着いたら、まずは外の窓から中を覗いてほしい。正面には一直線に伸びる写真の帯があり、これから入る物語の世界観を一層盛り上げてくれるはず。
 

KYOTOGRAPHIE 誉田屋源兵衛 ウィン・シャ「一光諸影」

ウィン・シャ「一光諸影」の展示会である帯匠の老舗「誉田屋源兵衛」

 

KYOTOGRAPHIE ウィン・シャ「一光諸影」

ウィン・シャ「一光諸影」の展示風景

 

KYOTOGRAPHIE ウィン・シャ「一光諸影」

両脇のミラーに床が映り写真が浮いているように見える

 
 
01 片山真理「home again」
嶋臺(しまだい)ギャラリー

 
今年第45回木村伊兵衛写真賞を受賞したことでも注目が高まっている片山真理。先天性の四肢疾患により9歳で両足を切断した片山は、身体をかたどった手縫いのオブジェや装飾を使用し、自らをモデルとしてたセルフポートレート作品を多く作ってきた。これまでの10数年間で取り組んできた作品は、嶋臺ギャラリーが酒屋問屋として営んでいたころの蔵に展示されている。
メインの展示となる最新シリーズ「in the water」は、自身の脚をストレートに意識して撮影した作品。自分の身体が作った抗体に、その身体がアレルギー反応を起こしてできた脚の発疹。何が敵で何が味方なのか、社会の成り立ちと似たものを感じておもしろいと思い、痛々しく撮るのは嫌だったから、ラメでキラキラに装飾して撮影したもの。発疹ができた後も以前とかわらず「大好き」と言いながら脚に頬擦りをする娘の姿を見て気づいたこと、「たとえば今の社会でも、何が悪くて何が良いのかをはっきりさせることではなく、好きという気持ちが答え」と片山は話す。
 

KYOTOGRAPHIE 「home again」 作品の前で語る片山真理

最新シリーズ「in the water」の前で語る片山真理

KYOTOGRAPHIE 片山真理「home again」

片山真理「home again」の展示風景

 
 
07 ピエール=エリィ・ド・ピブラック「In Situ」
京都府庁旧本館 正庁
presented by CHANEL NEXUS HALL

 
フランス人写真家ピエール=エリィ・ド・ピブラックは、出世作のドキュメンタリー「American Showcase」から、キューバの製糖業に携わる人々を撮り下ろした最新の写真集「Desmemoria(忘却)」に至るまで、一貫しているのが彼の撮影スタイル「常に被写体となる人々と共に生活をし、その視点を共有することで制作を行う」。「In Situ」においても、2013-2014年から2014-2015年の2つのバレエのシーズンに、オペラ座のダンサーたちと生活を共にしながら撮影を行い、ダンサーたちが普段舞台で見ることがない顔を覗かせてくれている作品になっている。
作品は3部から構成されている。「Confidences 」はバックステージやリハーサル中に撮影したモノクロ写真で、ダンサー同士の親密さを捉えている。「Analogia」は、オペラ座の中でダンサーたちを意図的に配置して撮った大型のカラー作品。「Catharsis」は、ダンサーたちの動きを抽象的に表現した作品を薄暗い部屋の中で鑑賞する。
100年以上の歴史を持つ京都府庁旧本館と、パリ・オペラ座ガルニエ宮を融合させたこの展示では、ピエール=エリィがオペラ座で感じた雰囲気をそのまま感じられることだろう。
 

KYOTOGRAPHIE ピエール=エリィ・ド・ピブラック「In Situ」

ピエール=エリィ・ド・ピブラック「In Situ」の展示風景

 

KYOTOGRAPHIE ピエール=エリィ・ド・ピブラック「In Situ」

オペラ座の中にダンサーたちを配置して撮った「Analogia」

 
 
08a オマー・ヴィクター・ディオプ「Diaspora」
京都府庁旧本館 旧議場
supported by agnès b.

 
「Diaspora(ディアスポラ)」というのは、国を離れて離散した人といった意味で、3つの人種差別が重ねられた作品になっている。1つ目は、オマー・ヴィクター・ディオプがスペインに滞在して制作していた時代に、有名になり始めていて周りから評価される一方、アフリカ出身であることから差別などを受けた経験がこのシリーズのスタートになっている。
2つ目は、アフリカを離れて欧米などの異国で活躍した歴史上の偉人の絵画や写真が作品の元になっていること。重職にまで上り詰めても差別があり、その国で同化しきれない、ディオプが経験したことが重なりあう。
3つめは、作品の中でアフリカ出身のサッカー選手にまつわるグッズを持っていること。欧州のサッカーリーグでプレーするアフリカの選手はたくさんいるが、今でもサポーターが差別的なことを言うなどで問題になる。スター選手としてもてはやされるが、一方では差別的なめにもあっている。
その3つを重ね合わせたようなイメージで、ディオプ自身のセルフポートレートを元に作られた作品になっている。
 

KYOTOGRAPHIEの展示会場である京都府庁旧本館

京都府庁旧本館

 

KYOTOGRAPHIEオマー・ヴィクター・ディオプ「Diaspora」

京都府の昔の府議会の議場に展示された作品は、偉人の肖像画のように出迎えてくれる

 
 
05 マリアン・ティーウェン「Photo Exhibition: Destroyed House」「Architectural Installation: Destroyed House Kyoto」
伊藤佑 町家

 
マリアン・ティーウェンは、取り壊しが決まっている建物の内部を使用した、大規模な建築インスタレーションで知られるオランダ人アーティスト。今年京都に滞在し、取り壊しが決まっている京都中心部に残された京町家2軒分の内部を解体し、それを再利用して壮大なインスタレーションを制作した。
元々この京町家は二階建ての一般家屋で、直前まで普通に住んでいたもの。町家は本来、土と藁と木材だけで作られたものだが、それらが一部取り除かれ、梁や構造が見えた状態になっている。町家にあった素材を綿密に積み重ね、円や正方形といったモチーフとした造形物が築き上げられている。このインスタレーションも、KYOTOGRAPHIEが終了すると壊される、そして後には、写真作品として後世へと残されることになる。
オランダ、ロシア、南アフリカ、ガザ、フランスで「Destroyed House(破壊された家)」のインスタレーションを制作・発表したマリアンの写真作品は、隣の家屋で展示されている。
 

KYOTOGRAPHIE マリアン・ティーウェン「Architectural Installation : Destroyed House Kyoto」

京町家の内部を解体して制作したマリアン・ティーウェンのインスタレーション「Destroyed House Kyoto」

 

KYOTOGRAPHIE マリアン・ティーウェン「Photo Exhibition : Destroyed House」

マリアン・ティーウェンがこれまでに制作したインスタレーションの写真作品

 
 
04 福島あつし「弁当 is Ready」
伊藤佑 町家
KG+ Select 2019 Grand Prix

 
昨年、KYOTOGRAPHIEのサテライトイベントである「KG+SELECT」でグランプリを受賞した福島あつしの作品。神奈川県川崎市で、一人暮らすまたは日中は一人で生活をする高齢者に弁当を配達するアルバイトにしながら、高齢者たちのポートレートや室内などを撮影した。福島が足掛け10年間で経験したストーリーを、臨場感を持って追体験できるよう、マリアン・ティーウェン展と隣接する町家2棟に分けて展示されている。
町家の1棟目には、弁当配達を始めた頃の戸惑い、高齢者の生活に踏み込んでしまった辛さや大変さ、忍び寄ってくる死の影などを撮影しているという認識、これらの苦しみから弁当配達の仕事を辞めては復帰するというのを数回繰り返しながら撮り続けた写真が並ぶ。
2棟目には、ネガティブな見方から「この人たちの生きている今を撮っている」とポジティブな見方にスイッチが切り替わった写真が並んでいる。
そして最後に2棟目の2階に上がり、おばあちゃんの巨大プリントを見て、福島が見つけた答えを追体験できる。
 

KYOTOGRAPHIE 福島あつし「弁当 is Ready」

昨年の公募プログラム「KG+SELECT」でグランプリに輝いた福島あつし「弁当 is Ready」の展示風景

 

KYOTOGRAPHIE 福島あつし「弁当 is Ready」

福島あつし「弁当 is Ready」京町家の2階に展示されている大型作品

 
 
09 マリー・リエス「二つの世界を繋ぐ橋の物語」
アトリエみつしま Sawa-Tadori
supported by L’OCCITANE. With the patronage of JANPIA

 
フランスの写真家マリー・リエスは、フランス国立盲学校に通う生徒たちの日々を10年かけて撮影した。生徒たちが友人たちとの繋がりを構築する過程や、新しい発見をする瞬間、子供たちが外の世界へ踏み出すまでの物語を捉えている。
会場となる「アトリエみつしま Sawa-Tadori」では、写真作品に並べて「触る」写真も展示されている。展示スペースまでの真っ暗闇の通路を進み、会場では目を瞑って触る写真の凹凸を指でなぞる。視覚障害者の感覚を体感する空間となっている。
 

KYOTOGRAPHIE アトリエみつしま Sawa-Tadori

マリー・リエス「二つの世界を繋ぐ橋の物語」の展示会場「アトリエみつしま Sawa-Tadori」

 

KYOTOGRAPHIE マリー・リエス「二つの世界を繋ぐ橋の物語」

マリー・リエス「二つの世界を繋ぐ橋の物語」では写真の横に触る写真も展示

 
 
02 エルサ・レディエ「Heatwave」
HOSOO GALLERY
presented by Ruinart

 
エルサ・レディエは、ブドウ収穫時期にシャンパーニュ地方、ランスにあるルイナール社を訪れ、自然とワイン造りをする人々の関係性を芸術的な視点で作品にした。写真は光が無くては作ることができない、シャンパーニュも光が無ければブドウを育てることができない、写真とシャンパーニュに共通する「光」に着目し大胆な試みがなされている。
カメラを使用せずに、印画紙の上に物体を置いて光を焼き付けるレイヨグラムという伝統的な手法でシャンパーニュボトル、シャルドネの葉、シャンパーニュの泡などを写しとっている。
作品自体にオレンジのフィルターが被せられており、「人間が最初から持っている固定観念に捉われず、視点や見る角度を変えることで物事の見方やそこから得られることが変わるはず」というエルサのメッセージが込められている。今回の展示会場だけの試みで、天井からオレンジのフィルターが吊るされており、さらにそれを通して作品を見ることで色と空間の変容を楽しめる。
 

KYOTOGRAPHIE エルサ・レディエ「Heatwave」

天井からカラーフィルターが吊るされているエルサ・レディエ「Heatwave」の展示風景

 

KYOTOGRAPHIE エルサ・レディエ「Heatwave」

シャルドネの葉やシャンパーニュの泡などを印画紙の上に直接写しとるレイヨグラムによる作品

 
 
写真・文:市川善朗(マツシマホールディングス)
 
 

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