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京、でかけよう。vol.48 〜近江八幡をめぐる<その1>〜

近江商人の守護神として千余年の歴史を刻む。

八幡山の麓に鎮座する日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう)。近江商人たちが手厚く信仰し、近江八幡の発展を語る上で欠かせない存在です。貴重な文化財も多くおさめられており、近江八幡を訪れた際には是非たちよりたい場所です。

 

日牟禮八幡宮の桜門

日牟禮八幡宮の桜門

 

榎や椋の古木が生い茂る神域に、本殿や拝殿がどっしりと佇みます。

 

建立は鎌倉時代と伝えられる拝殿

建立は鎌倉時代と伝えられる拝殿

装飾が彩る艶やかな本殿

装飾が彩る艶やかな本殿

境内にある能舞台は、改築竣工にあたり、明治32年に「応神天皇が近江八幡の地にてふたつの日輪をみた」という言い伝えから、日觸詣(ひむれもうで)という能が創作され、この能舞台で初演されました。

 

日觸詣は、平成5年7月に93年ぶりにこの能舞台で薪能として荘厳幽玄に演じられたそう

日觸詣は、平成5年7月に93年ぶりにこの能舞台で薪能として荘厳幽玄に演じられたそう

 

展示されている「引きずり松明」1本と「振り松明」3本

展示されている「引きずり松明」1本と「振り松明」3本

毎年決まった時期に市内各地で開催される「火まつり」は、国の無形民俗文化財にも指定され「近江八幡の火祭り」と称し、国の無形民俗文化財にも指定され、全国的にも注目を集めています。その火祭りの中でも最も賑わいを見せるのが、日牟禮八幡宮での祭り「左義長まつり・八幡まつり」。毎年4月14・15日に開催される八幡まつりは、豊臣秀次の開町以前から実施されている伝統のまつりで、境内には、その八幡まつりで使用される「引きずり松明」と「振り松明」が展示されています。

元は湖辺に自生する葭(あし)のみを用いたという松明は、そこから、胴に菜種柄を使用するようになり、段々と大きくなって、今では10mを超えるものも出てきたそう。14日には、境内に集められた大小30本あまりの松明が火柱をあげ、思わず息を呑む勇壮な光景が繰り広げられます。

 

絵馬殿に掲げられた「安南渡海船額」

絵馬殿に掲げられた「安南渡海船額」

日牟禮八幡宮には、社宝として、安南(当時のベトナム)貿易で活躍した近江の豪商・西村太郎右衛門が正保4年に奉納した安南渡海船額(重要文化財・非公開)があります。西村太郎右衛門は、安南の地に25年滞在し帰国の為長崎まで戻りますが、寛永13年に始まった鎖国令で上陸を許されず、安南の地で没したといいます。その彼が望郷と鎖国令解禁の思いを込めて、長崎の地で絵師に自らの姿を描かせたのが「安南渡海船額」。その複製絵を絵馬殿で拝観できます。

日牟禮八幡宮から八幡山へ向かうと、ロープウェイ乗り場があり、秀次が築いた城跡が残る八幡山山頂を結びます。山麓から山頂へ約4分。琵琶湖・西の湖・旧城下町の姿をパノラマに見渡せる山頂へも是非たちよりたいものです。

八幡山ロープウェイ

八幡山ロープウェイ

 

近江八幡 | 名所 |

日牟禮八幡宮

0748-32-3151
近江八幡市宮内町257
※施設の詳細はHPでご確認ください

http://www5d.biglobe.ne.jp/~him8man/
https://www.omi8.com(近江八幡観光物産協会)

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