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Kyoto Premium Talk『クルマと、わたし』vol.4 ゲスト 齋藤茂さん(トーセ代表取締役会長 兼 CEO)

コントローラーをハンドルに握り替え
カーライフのいまとこれからを語らう

 
マツシマホールディングスの若きリーダー松島一晃とKBS京都出身のキャスター・ジャーナリスト竹内弘一が、毎号、京都の文化や産業に深く関わるスペシャルなゲストをお誘いして、カーライフにまつわる素敵なトークを繰り広げる人気のコンテンツ。企画の立ち上げから最新号の制作に至るまでに、新たにマツシマホールディングスの代表取締役社長に就任した松島一晃が発信するのは、『お客さまに、マツシマホールディングスという会社そのものを好きになっていただきたい』というメッセージ。お客さまひとりひとりの人生や生活に真摯に向き合い、お客さまおのおのに最善最良の価値を実直に提案することで、ディーラーの枠を超えた『人間対人間』の信頼関係を築き上げることができると信じる、令和の人情派経営者のキャラクターを、是非ともこちらの『語り』から感じとっていただければ幸いです。早速ですが、本日、対談にお招きしたのは株式会社トーセの代表取締役会長兼CEO、齋藤茂さん。『縁の下の力持ち』として世に輩出したゲームソフトやモバイルアプリは数知れずという、デジタルエンターテイメント業界最大手の受託開発専門企業のトップに、ファミコン&スーファミ世代のふたりがあの日の少年のキラキラとした目で問いかけます。
 

Guest


株式会社トーセ 代表取締役会長 兼 CEO 齋藤茂

齋藤 茂(さいとう しげる)
立命館大理工学部卒。1979年4月、東亜セイコー入社。同11月、トーセを設立し、独立。87年2月、社長就任。2004年9月からCEO(最高経営責任者)兼務。15年12月より会長職に。現在、京都商工会議所副会頭、SCREENホールディングス社外取締役、ワコールホールディングス社外取締役などを務める。京都府大山崎町出身。

株式会社トーセ https://www.tose.co.jp/


 

京都イチ交友関係の広いゲストが登場

 

竹内マツシマホールディングスがお届けする「京都プレミアムトーク」。第4回目のゲストは株式会社トーセ 齋藤会長です。よろしくお願いいたします。
齋藤よろしくお願いいたします。
松島初めてお会いしたのは、リッツカールトンのイタリアンレストランでした。有名なシェフが来て腕を振るうイベントをされたときに、僕がたまたま呼んでいただきまして、家内と一緒に伺った時にご挨拶させていただいたんですよ。5〜6年前でしょうか。そこでご挨拶させていただいて以来、なかなかご縁をいただけていなかったので、今日はとても楽しみにさせていただいておりました。
竹内でも、マツシマの運営する「テイクフィジカルコンディショニングジム」は齋藤会長の奥様やお嬢様が利用されていますよ。齋藤会長も何度か利用されているんでしたよね?
齋藤5〜6回お世話になり、シューズキープしようかとも考えていました。私の周りで一番通っているのはハンナリーズの選手ですけれども。
松島ご利用いただきましてありがとうございます。
竹内車は、齋藤会長のBMWもそうですが、奥様も、お嬢様も、マツシマの扱うメーカーの車に乗っておられますよね。
齋藤そうですね。車はずっとお世話になっています。
松島なかなかしっかりご挨拶ができずに、お話しさせていただく機会が作れずに申し訳ありません。
齋藤テレビタレントさんにも勧めたことがあって、マツシマさんのアウディに乗っている方もいますよ。
松島そうでしたか! それは光栄です。ありがとうございます。
竹内京都イチと言い切ってもいいほどの交友関係をお持ちの齋藤会長ならではのエピソードですね。

 

「メタバース元年」とは

 

竹内ゲーム開発の事業をなさっているトーセの齋藤会長が新聞など各所にて「メタバース元年」と発信をされています。何故今年がメタバース元年なのでしょうか。
齋藤十数年前なんですけれども「セカンドライフ」というメタバースの走りみたいなものがありまして、そのときはコンピューターの性能が良くなかったということもあり、いまいちグラフィックも綺麗ではないですし、なんとなく暗い雰囲気があって。当時もゲーム内通貨が流通したりと革新的な仕組みではあったのですが、廃れてしまいまして。その後もいろんな方がトライされたのですがなかなかうまくいかなかったんですね。ところが今では、5Gなど通信ネットワークがめざましい発展を遂げていることや高性能モバイル端末の普及などにより、スマートフォンから簡単にそういう世界にアクセスできるようになりました。それからVR・AR技術の進化など、メタバースが成功する環境が整ってきたことが背景にあります。
そして皆さんご存知の通り、昨年「Facebook」がメタバースに参入するということになりました。屋号も「Meta」と変えて、とにかくそこに集中すると。しかも1年間で100億ドル(現在の為替レートで約1兆2,900億円)を投じるというニュースが流れまして。それを機にマイクロソフトも参入したり、ANAやパナソニックそしてソニーだったりといろんな企業が一気に動き出したのが昨年です。そしてその成果がそろそろ実りはじめるのかな、というふうに個人的に考えておりまして、新聞などいろんなところで「メタバース元年」と発言をさせていただいていますね。
松島やはり、新型コロナウイルスの世界的流行というのも、メタバースの発展の後押しをしたのでしょうか?
齋藤実はそれよりも少し早かったんですよ。コロナ禍になる前からみなさん準備はしていたんです。ただ、コロナ禍が訪れて、加速したのは事実かもしれませんね。
松島メタバースというのは私も興味がありながらまだまだ無知なのですが、現在おこなっているビジネスとはまた別に、もう一つの新しい世界ができるというようなイメージなのでしょうか。
株式会社トーセ 代表取締役会長 兼 CEO 齋藤茂
松島一晃
齋藤そうですね。衣食住のうち実際に食べるということ以外は、メタバース上でほとんど実現してしまいます。現実にここにあるものが、インターネット上でそのまま再現されることになります。グラフィックも緻密ですし、当然ショッピングもできますし、不動産や芸術品を買ったりもできるんです。観光もできますよ。例えば坐禅体験や、説法を受けたりだとか、そんなこともメタバース上でできるんです。
竹内それだけなんでもできる仮想世界があるということは、それだけビジネスチャンスが広がっているということですよね。松島さん、我々も「わかっているような、いないような⋯⋯」といったところで止まってしまっている感はありますよね。
松島わかっているのかいないのか、この「差」って、そこにお金が実際についてくるということをちゃんと理解できているかどうかなのかなって思いますね。仮想世界の中でもお金がやりとりされて、そこで何か物を売って儲けられるっていうのも現実に起こってるんですよね。そこを理解しないと、ぼやっとした話になってしまうのかなと思いますね。
齋藤一つ大きいのは、「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)」というものがあり、例えばインターネット上の絵画や芸術作品、土地などを購入したとして、普通ならインターネット上のデータは簡単にコピーできてしまうと思うのですが、NFTに登録すると、これは私のものですよ、という所有権が証明できるわけです。自分のものだと証明ができるということは、これをまた他の誰かに販売することができるということなんです。
松島実はこのインタビュー前に齋藤会長に少し教わっていたのですが、インターネットバンキングも手元にお金があるわけではなくて、ネット上で残高が変わっている。この感覚が身近なもので言うと近いものということなんですね。
齋藤メタバースについては、話せば本当に長くなりますが簡単にはそんなイメージでしょうか。

「縁の下の力持ち」としてのプライド

 

竹内メタバースの中には、ビジネスチャンスがたくさん広がっていると思いますが、ゲーム開発の事業をここまで大きく展開されたトーセさんのことについて、齋藤会長から話を伺っていきたいと思います。
創業は1979年ということで、どんな事業を行なわれてきたのでしょうか。
齋藤最初はインベーダーゲームの製造を行なっていましたね。すぐにアーケードゲームの開発をスタートし、その後、83年に「ファミコン」が発売されてからは家庭用ゲームソフトの開発を行なっています。
松島先ほどお話をしていたのですが、私が小学生の頃、誕生日に初めて買ってもらったゲームソフトもトーセさんが開発されたものだと伺ってびっくりしました。
齋藤その節はありがとうございました(笑)
竹内おそらく読者の皆さんも、齋藤会長の作ったゲームで一度は遊んだことがあるんじゃないのかなと思います。
それからすごいのが、創業以来たった一度も赤字を出されていない。これは素晴らしいことだと思うのですが、ゲーム業界は「栄枯盛衰」と言いますか、一気に発展して気づいたらなくなっていた、というような企業さんもあると思います。そこを堅実にやってこられた秘訣はなんなんでしょうか?
齋藤まず「縁の下の力持ち」をモットーにやってきましたので、自社で制作している商品の99.9%は社名を出していないんです。これまで携帯のアプリなども含めると2,350タイトル以上と、おそらく世界で一番たくさんゲームソフトを作っているんですけれども、社名は出さない。こうすることで、取引先が競合同士であっても、どんな会社にも受託開発として入っていけます。だから安定したビジネスができるのです。ゲーム業界はまだまだ若い産業で、技術革新、イノベーションがたくさん訪れてきました。それをその都度ものにする、その努力のおかげで今もたくさんのゲーム開発に携わらせていただいています。
竹内私は齋藤さんとお知り合いになってから、かれこれ20年近く経つんですけども、本当凄いなと思うのは、常に新しいものに好奇心を張り巡らされていることですね。とにかくまずやってみるというか、体験していらっしゃって、その中から新しい技術の着想を得られたりだとか。よくそれだけ好奇心が途絶えないなぁ⋯⋯と思うのですが、その新しい物好きの性格が間違いなく事業の発展に大きく貢献しているんだなと感じています。
齋藤新商品が出るととにかく買いたくなるんです。この感覚がなくなったら引退かなぁと思っていますね。スマホなんて半年に一度は買い替えていますしね(笑)。今使っているスマホはカメラの機能が素晴らしいのですが、その分操作や仕組みが複雑で。こういうことが理解できるというか、わかっていたい!と思ううちは、大丈夫かなあと思っていますね。車もそうですよね。例えば今の新しい車って、ルームミラーがなくなって液晶になっていますよね。これだけでドキッとするんですよ。
株式会社トーセ 代表取締役会長 兼 CEO 齋藤茂
竹内本当に敏感なんでしょうね(笑)
松島齋藤会長自身が感度高く物事を見られている、というのももちろんそうなんですが、従業員さんたちが、成長スピードの速い業界の中でそれに対応されて、イノベーションの波にしっかりと乗っておられる、というのが何より素晴らしいなと思います。その組織文化や社風はどうやってつくり上げてこられたのでしょうか。
齋藤そうですね⋯⋯13年目までは、社員との付き合いを大事にして、退職者がゼロだったんです。13年目に一人辞めてしまったのですが、辞める時に言われたことを受け容れて会社を軌道修正しました。その社員が今、弊社の社長になっています。彼が会社に戻ってくれるとなった時には、ああ、トーセは良くなったんだなと思いましたね。
あとは、うちの会社の面白いところとして、先ほども言ったようにいろんな得意先の会社のタイトルに携われるというところがありますよね。A社に入るとA社の商品開発にしか携われないですが、トーセに入るとA社もB社もC社も、いろんなゲームやキャラクターの開発に携われるので、本当にゲーム好きな人間にとっては楽しい環境だと思います。それから、いわゆる「スター」を作らないようにしていますね。個の力よりも、組織としてのパワーに重点を置いています。
松島いろんなブランドを扱うという意味で、我々マツシマに通ずる部分もあるので勉強させていただきたいと思います。本当に強い組織づくりをされていると思いますし、ぜひもっと学ばせていただきたいと思いました。
松島一晃

デジタルエンタテインメントのプロから見た、クルマのこれから

 

竹内お話を車の方にしていきたいなと思うのですが、齋藤会長といえばグルメで有名ですし、釣りもされるし、ゴルフもされます。もちろん車もお好きだと思うのですが、子供の頃から車はお好きだったんでしょうか。
齋藤初めて乗ったのは、学生時代に父親から借りたクラウンですね。あちこちぶつけて怒られました。
松島クラウンぶつけたら怒られますよね(笑)。ご自身で購入されたのは、どんな車だったんでしょうか。
齋藤仕事するようになって、初めて買ったのはトヨタのセリカXXですね。
竹内初めての車って思い入れありますよね。
齋藤もちろんそうなんですけど、当時は本当に仕事が忙しくって。ファミコンが発売された頃は、風呂に入りに家に帰って、すぐ会社に戻って、ほぼ徹夜して、セリカで寝ていましたね。それがセリカの一番の思い出かな。
松島今では考えられないような苦労をされたのかと思うのですが、そんな時代があって、今があるわけですよね。その後は本当にたくさんの車に乗ってこられたと思うのですが、本日インタビュー場所としているこのアウディの車も乗っていただいていて。
齋藤2台乗ってますね。
松島いかがでしょうか?
齋藤アウディっておとなしいイメージがあって、少しおとなしい車に乗るのもいいかなと思いまして、BMWからアウディに乗り換えたんです。
竹内私も職業柄いろんな車に乗せてもらいましたが、アウディって見た目の洗練されたシュッとしたイメージと、運転したときの安心感といいますか、そのギャップがまた良いんですよね。長距離乗っても疲れないですし、いい車だなあと思います。
松島齋藤会長が車に求められるのってやはり「新しさ」なのでしょうか?
齋藤やっぱりハイテクなものが好きですね。自動運転だったり、先ほどのバックミラーの話だったり。カーナビソフトの仕事も実は過去にやっていました。
松島これから車や自動車業界に求めたいものってどんなことでしょうか。
齋藤これからはやはり電気自動車の時代ですよね。そうなってくると、形がほぼ同じようなものになってくると思うんです。だったら中身で勝負したらどうかと思っていて。街中で走っている車を見ていると、8割は、乗っているのが運転している方一人だけなんですよ。だったら最初から、一人乗りのパーソナルカーを作ってみてはどうかと思っているんです。小さい車じゃなくて、フルサイズのボディに、その人の趣味の空間を作るというか、小さい頃の秘密基地みたいなね。そんな空間が実現できたら素敵じゃないかなと思いますね。
松島なるほど! 面白いですね、自分だけの空間を作って、一人乗り専用の車。この発想はなかったです。
齋藤これから自動運転の技術も進歩すると、車の居住性はさらに求められるようになってくると思いますので、そういったアプローチも非常に面白いと思いますよ。あとはやっぱり「メタバース」ですね。マツシマさん、メタバース上にマツシマブランドの車を走らせてみましょうよ。
松島それについては本当に興味深くて⋯⋯もしよろしければ、この後ゆっくり教えてください!

 

株式会社トーセ 代表取締役会長 兼 CEO 齋藤茂 松島一晃 竹内弘一 

 

 

 

Location


Audi京都
(https://www.audi-kyoto.jp/ja.html)

京都の趣ある雰囲気の中、Audi R8をはじめ最新モデルをゆったりとご体感いただける日本最大級のショールームです。
ハイセンスな空間に、認定中古車センター、Audiカフェ、Audi Exclusiveを備え、より上質なひとときをお楽しみいただけます。
 
京都府京都市左京区高野西開町59番地
営業時間 10:00〜18:30
定休日 第1・第3水曜日
TEL 075-791-5122

アウディ京都

 

Profile


マツシマホールディングス社長 松島一晃

松島一晃
1986年生まれ。「クルマを、文化に」という想いのもと、京都を中心に10ブランドの正規ディーラーが複合するグループ会社 マツシマホールディングスの社長。本企画ではインタビュアーに初挑戦。ゲストの感性や人間性に触れる対談にご期待ください。

竹内弘一

竹内弘一
I977年生まれ。キャスター・ジャーナリスト。京都先端科学大学特任教授。21年間、KBS京都アナウンサー兼記者として活動したのち、独立。現在は社会起業家として京都市でこども宅食事業を立ち上げ、大学院で論文執筆に励む。培った人脈を活かし、本企画のゲストブッキングを行う。

 


写真:加川雄一(U-one Photography Studio)

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