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Kyoto Premium Talk『クルマと、わたし』vol.1 ゲスト 鈴鹿可奈子さん(聖護院八ッ橋総本店)


地元京都のファンから支持される次の世代の八ッ橋とクルマ
読むキョートークショー

 
高度経済成長の足音が聞こえ始めた1955年に、平安マツダ株式会社として京都に産ぶ声を上げたマツシマホールディングスは、『クルマを、文化に。』をコンセプトに掲げた総合的かつ多角的な経営スタイルを、時流に左右されることなく貫き、いまや輸入車、国産車のプレミアムな銘柄を一堂にラインアップするメガディーラーへと発展し、全国に知れ渡る存在となりました。そして、『京都プレミアムトーク』と銘打ったこちらの対談企画のプロデューサーとして、おしゃべりの最終目的地までのハンドルを握るのが、京都をホームタウンに半世紀以上もの間、ビジネスのオンロード&オフロードを走り続けた、マツシマホールディングスの四代目、松島一晃。本コンテンツでは、敏腕ナビゲーターとして同乗するKBS京都出身のキャスター・ジャーナリスト竹内弘一とともに、京都の文化や産業にがっつり関わるキーパーソンをお呼び立てし、じっくりとカーライフにまつわるお話を伺います。さてさて、記念すべき最初のゲストは、奇遇にも、松島の中学校、高等学校の先輩にあたるという、聖護院八ッ橋総本店の専務取締役、鈴鹿可奈子さんです。
 

Guest


鈴鹿可奈子

鈴鹿可奈子
京都市生まれ。京都大学経済学部経済学科在学中に、カリフォルニア大学サンディエゴ校エクステンションにてPreMBA取得。卒業後、信用調査会社勤務を経て、2006年家業である聖護院八ッ橋総本店に入社し、2011年に新ブランド「nikiniki(ニキニキ)」を立ち上げる。現在、専務取締役。


聖護院八ッ橋総本店 https://shogoin.co.jp/
nikiniki https://nikiniki-kyoto.com/


 

何事にもアクティブで行動派の「京のプリンセス」
松島鈴鹿さんとは今までゆっくりとお話しする機会がなくて⋯⋯今回初めて、いろいろお話し伺えるのでとても楽しみにしていました。
鈴鹿よろしくお願いします。
竹内でも、中学高校は先輩後輩なんですよね。
松島歳が4つ違うので、在学は被っていないんです。
僕が初めて拝見したのが「京biz」なんです。すごいと思いましたね。若くてシュッとしてて、バリバリ働いて、うまいこと喋れて何に対しても造詣も深くて。すごい先輩がいるなという。なんであの環境(同じ学校)でそんな人が育つんだと。(笑)
鈴鹿買い被っていただいている気がしますが、ありがとうございます。
竹内インタビューの録音を始める前からお話を聞いてたのですが、子供の頃からすごい色々な経験されてるんですね。
鈴鹿今お話ししていると、そのようですね。子供の頃のことなので当時は比べることはできませんし当たり前と思っていたのですが、今思えば両親は私が興味を持ったことはできる限り経験させてくれました。国内外問わず色々な場所にも連れていってくれたと思います。
竹内スキーもバリバリされるし、アスリート並にアクティブなんですよね。そのアグレッシブというか、どんどん何でも貪欲に挑戦していこうっていうのは、どんなところから出て来ているんでしょう? 家系ですか?
鈴鹿両親がそうやって試させてくれた影響も大きいでしょうし、もしかすると家系もあるかもしれません。母が私と同じで好奇心旺盛な性格です。だからそのように育ててくれたのでしょう。習い事も、まずはお試しにと様々なことをさせてくれました。語学や音楽に加え、乗馬なども。やってみて嫌だったらやめたらいいよ、とは言ってくれましたが、最低一年はやってみようという暗黙のルールがあった気がします。個人的には私も一年続けると、余程嫌でなければとことん続けてしまうタイプで。
松島意外ですね! 最初のイメージで言うと、スマートなコメントをされている、しかも同志社高校から京大に行かれているというのもそうですし、イメージとしてはめちゃめちゃ「プリンセス」だったので、ちょっと近づき難いぐらいのイメージがあったんです。
鈴鹿プリンセスって、そんな(笑)
竹内みんな、「京のプリンセス」って言ってますからね(笑)
松島お話を伺って、いい意味で柔らかい印象になってきました。
鈴鹿一見近づき難いとなぜか思われてしまうらしいですけど、全然そんなことはないですよ。

 

「クルマ」に憧れた少女の最初の一台は「黄色いビートル」
竹内車との関わり方の話にいきたいと思うのですが、鈴鹿さんが車を運転している印象がとても強くて、車でもガンガンどこでも行くじゃないですか。車運転するのはお好きですか?
鈴鹿大好きですね。
松島意外ですね。正直「自分で運転するんだ」って、びっくりしました。
鈴鹿どうも後部座席に座っていると思われがちなのですが、どちらかというと自分でどこでも行く方が好きなのです。出張含めビジネスでもプライベートでも、たいてい車ですね。父の影響が大きいと思います。子供の頃から家族で出かけるとなると、国内では車移動が多かったです。その姿を見ていて、小学校の頃から車を運転したいと憧れていました。小学校4年生の時のサンタさんへのお願いは「車」でした。免許もないのに車が欲しいと(笑)。結果おもちゃの車が届きこれではないと拗ねていた覚えがあるのですが。そのため大学1年ですぐに免許を取得し、以来、留学していたサンディエゴが車社会であったこともあり、車との付き合いは長く濃いですね。
マツシマホールディングス 松島一晃
聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子
竹内最初の車って覚えていますか?
鈴鹿フォルクスワーゲンの黄色のニュービートルに乗っていました。
竹内良かったーフォルクスワーゲン、マツシマの扱っているブランドで(笑)
鈴鹿車好き、というか運転が好きなだけなので、申し訳ないことに車の性能や馬力など知識が無いのです。ただ、ニュービートルは見た目が可愛くて。免許を取った年のクリスマスに今度こそ、と、父が赤いリボンをつけてくれました。
松島かわいい系も似合うんですけど、今日BMWに乗って来こられた時、サングラスしてすごくかっこよく運転されてたので、スポーツカーも似合いそうな感じがしました。
鈴鹿ニュービートルは学生時代の相棒でしたが、さすがに黄色が目立ちすぎるので、ビジネスで使うことも考え社会人になってからBMWに。それからずっとBMWですね。ドアが閉まるときの重厚感のある音や、アクセルを踏み込むときの頼りがいのある強さが気に入りました。乗っている、というより「運転をしている」ことを実感できる好きな車です。出張で金沢や広島に行く時も、ずっと車で移動してきました。

 

近畿道の駅スタンプラリー150ヶ所を半年で制覇
竹内ちなみに、家族でドライブに出かけるときに、お気に入りの場所とか、あるいは1人で出かける場所で、好きな場所はありますか?
鈴鹿最近は時間があるときに道の駅巡りをしていました。近畿道の駅のスタンプラリーの冊子があり、4月にはじめて半年で150ヶ所箇所制覇しました。コロナ禍で動けない時期があった割には早かったかな、と思います。といっても、運転は今回は殆ど夫に任せていたので偉そうなことは言えないのですが。
竹内150ヶ所制覇ですか!? これはすごいなあ ⋯⋯道の駅を制覇してわかったこと、気づいたことは何かありましたか?
鈴鹿車で走っているからこそ、県境に気づいたりするんです。街の空気が変わるんですね。和歌山から出たかな、とか、奈良に入ったかな? とか。道の駅の雰囲気もそれぞれの自治体で違いますし、道路や街の雰囲気が変わるのですよね。記録するのが好きなので、冊子にひとつひとつの地域で感じた印象を書き込んだりして。これは本当に車ならではの楽しみだなと思います。また、気になる食べ物を気軽に買って帰ることができるのも良いですね。道の駅ではお味噌が地域によって特徴的で、とても美味しく面白かったです。和歌山の椎茸や福井の舞茸などキノコ類も美味しくて!
竹内本当にすごいですね。150ヶ所の中で、鈴鹿さんの中でナンバーワンと言いますか、私はここが好き、という道の駅は決められますか?
鈴鹿そうですね、場所によってそれぞれ好きなところがあるので一番は決めづらいですが⋯⋯九頭竜は食べ物が美味しい上に恐竜の動く模型があって娘が喜んでいました。滋賀の「奥永源寺渓流の里」は水が美しい場所で、地元の方々が交流の場としても使われているようで街に馴染んでいました。特徴的な場所では、福井の「越前おおの 荒島の郷」で、最近できた施設でしたがアウトドアメーカーのmont-bellさんが半分運営されているようで、キャンプサイトがあったりカヤック体験ができたり。mont-bellさんのベーカリーまでありました。和歌山の「一枚岩」もキャンプ用品を貸し出されていたりしましたが、最近こうした道の駅が増えているのかもしれません。
松島mont-bellさんが道の駅か。面白いですね! 道の駅経営って、すごく面白いなと思いました。車に関わる仕事をするマツシマとしては興味があります。

 

アナウンサー 竹内弘一、聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子、マツシマホールディングス 松島一晃

 

 

八ッ橋業界のヒットメーカーの信念とは
竹内道の駅を全部制覇したいなって思うマインドは、仕事にも通じている部分かなと思うのですが、「nikiniki」の挑戦でもそうなのですが、新しいことを始めるときは「やり切る」ということは大事にされているんですか?
鈴鹿大事にしていますし、私の動力になっていることかもしれません。何事も「とりあえずやってみよう」と思っています。社内で考えを巡らせて試行錯誤をしても、結局形にならないのでは意味がありませんし。まずはある程度のレベルまで持ってきたらお客様の目に触れるところまで到達させようと考えています。勿論中途半端なものは出せないので、どの時点で出すかは大切ですが。「nikiniki」をはじめたときは、八ッ橋という枠組みがあったので、それを外さない限りしては駄目だということは無いと思っていました。八ッ橋が大好きな自分が信じる「欲しいもの」を作ると、「お客さんも好きになってくれるに違いない」と突っ走った感があります。
松島聖護院八ッ橋さんは老舗ですしそういう新しいチャレンジってしたらダメとか、しづらいとか、そういうことはなかったんですか?
鈴鹿「nikiniki」が革新的なものとよく思われがちなのですが、私自身はこのブランドをそこまで新しいものだとは捉えていないのです。商品に使用しているものは全てもともとある「八ッ橋」「生八ッ橋」または八ッ橋の味のもととなる「肉桂」です。それらを素材としてどういうものができるか、ということをしているだけなので、寧ろ昔から続くものを食べてもらうための工夫の一つと思っています。
松島なるほど。でも、おそらくそう思わない方もいらっしゃいますよね。
鈴鹿そういう方もいらっしゃるかもしれません。このブランドは社長である父は何も口出しをしない、と言ってくれた分野なのですが、ブランドを始め今になって、私が試みるからこそ口出ししなかったと言ってくれました。八ッ橋を子供の頃から大切にしていることを知っているため、任せようと思ったと。八ッ橋、生八ッ橋を一人でも多くの方に食べてもらいたい、まずは味わってもらいたい。口にしてもらえれば美味しさは伝わる。この信念を貫いてきました。今思うと、そう考えていたからこそ突き進むことができたのかもしれません。
竹内ブランド立ち上げから10年経って、どうですか?
鈴鹿10周年の何か、ということがコロナの影響がありできず残念ではありましたが、商品のバリュエーションも増え、賑やかになってきました。お祝いのお品や、結婚式の引出物として京都の方に使っていただけるよういなりました。
松島僕もお知り合いになる前に、引き出物に使わせていただいたんです。妻が「可愛いからこれ使いたい!」って言ったのがきっかけで。
鈴鹿知らなかった! ありがとうございます! 京都で結婚するのだから京都のものを使いたい、というお客様から、一般的な八ッ橋はお土産のイメージが強いけれども、nikinikiの商品なら可愛くて使える、と仰っていただけるようになりました。八ッ橋は京都のものだし美味しいけれど、と二の足を踏んでいたお客様に、色や形を変えることで新たに選択肢として考えていただけるようになったのが嬉しいです。

 

nikiniki

nikiniki(ニキニキ)は、八ッ橋の新しい食べ方を提案するべく鈴鹿可奈子氏が立ち上げたブランド。「八ッ橋とシナモンの専門店」として、現代風のアレンジを加えた八ッ橋や生八ッ橋は、若い世代からの支持も厚い

 

 

「コロナ禍」から見えた、目指すべき京都
竹内経営的なところをもうちょっと深く、お伺いしたいのですが、「新型コロナウイルス」って本当に観光産業を直撃して、これ以上ないっていうぐらい影響を受けられましたよね。ただ、コロナがあったからこそ、次へのジャンプができたというか、ジャンプするために縮んだっていう考え方もできると思うんです。コロナ禍については、どのように受け止めておられますか?
鈴鹿コロナ禍になる直前は、京都が「インバウンド需要」で盛り上がっていました。観光地各地で日本語よりも世界各地の言葉を聞く方が多い程でした。ただ、私たちはその中で地元の方の八ッ橋需要について危惧していました。八ッ橋はお土産として有名ではありますが、だんだん地元の若い方々が口にする機会が減っていたのも事実です。観光にいらっしゃる方にも食べていただきたいけれど、地元の方々にも魅力的なお菓子でありたい。そのため「nikiniki」のように、たとえ日持ちはしなくても、凝った形であったり本当に美味しいと思ったものとの組み合わせであったり、楽しんでいただける商品をと考えてきました。そうした工夫はしてきましたが、やはりコロナ禍でお客様の数は激減しました。一時期は百貨店や京都駅はじめ、直営店も殆ど閉めていた時期があります。ただその中でも、本店だけは結局一日も閉めていないのです。本店にはご近所の方含め、地元の方がいらっしゃることが多いのですよね。このような時期だからこそ、と足を運んでくださるお客様が、コロナ禍にはたくさんいらっしゃいました。観光客の方々からの人気とともに、地元の方々から私たちのお店への愛情のようなものも感じ、改めて両方の力によって支えられていると気付かされました。お土産というのは、そもそも、その土地で愛されているものを持ち帰りたいという思いで観光客の方が自分たちの地に持ち帰ったものです。「お土産ものだから地元民は口にしない」というのは本来のお土産の在り方では無い筈です。例えば道の駅で私が買ってきたものですが、その地の方々がスーパー感覚で隣で購入されている。ここではこういう味のお味噌なのだ、と買って帰って訪れた先に思いを馳せる。私たちの八ッ橋についても、京都のお土産物として名を馳せるようになったのは京都駅ができてからでした。正岡子規の手紙に「京都に八ッ橋という菓子があり美味しかった」という内容のものがあり、当社に残っています。地元の人は食べないよ、というお菓子はいずれ消えてしまいます。また勿論、有名だけれども味はいまいちだというお菓子も消えてしまいます。この原点に立ち返り、今の美味しさを保ち続けたまま、また本来の八ッ橋は残したままで、惰性で購入される商品ではなく「やっぱりこれが良い」と皆が笑顔になってくれるお菓子を作り続けなければと考えています。
竹内なるほど。ありがとうございます。松島さん、今のお話を伺ってどう感じられましたか?
マツシマホールディングス 松島一晃
松島素晴らしいですね。やっぱり地元の力ってすごいですよね。そして京都で商売してるってありがたいと実感します。こうやって本当に鈴鹿さんみたいな方達が脈々と築き上げてきた文化や人の繋がりの土台がある中で商売されているし、その中で我々も商売させていただいている。そういった地の繋がりというか、風土や人の器が貴重ですよね。そんな地元である京都に対してどういうふうに貢献していけるかという事を全員が考えないといけないなと感じます。
竹内ベンチャー企業やサラリーマン社長の企業ではなく、いわゆるオーナー系の企業が家業として続いているっていうことが影響してるのかなと思います。そういう意味ではマツシマホールディングスも、家業じゃないですか。聖護院八ッ橋さんなんかもう、332年ですよね。そう考えると、今まで歴代続いてきたことの中に自分がいる、ということを実感します。
松島歴代の方々が「義理人情」をずっと大事にし続けられた結果なんだ思うんです。人との繋がりを外すと京都で商売できひんってよく言いますけどその通りで、それを続けてきはった企業が何百年と残り、その積み重ねで今の土台ができてるわけですよね。今もベースはそこなんだろうなって思います。
鈴鹿そうですね。家業なので次の世代にどう繋げるかということを考えますね。今パッと売れて流行をさせてまた次のジャンルに、というお商売方法もあるでしょうし、次々と流行に合わせていく必要のあるビジネスもあるでしょうが、私達のジャンルはまた別なのだと思っています。受け継がれてきたビジネスをどういう形で次の世代に渡すかということを、娘が生まれてから余計に考えるようになりました。
聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子

 

京都の地元の方々にファンとなっていただけるお店に
松島少しコロナから逸れるのですが、うちって小売業で、そんなに歴史もないしうちの会社が潰れても誰も困らないと思うんです。メルセデス買う人も、BMWを買う人も、うちの店が潰れたら他で買う。従業員もうちの会社が潰れても、きっと新しい企業に雇われるんですよね。じゃあ何のためにうちの会社で存在してるの?というと、働いてる人がうちの会社でよかったなとか、購入していただいたお客さまがマツシマホールディングスで良かったなって思ってもらわなかったら、会社がある意味がないよね、って思うんです。会社が存在しているだけじゃ意味ないんですよね。ただ、売り上げ作って税金払っているだけじゃ何の意味もなくて、本当に関わってくれてる人が、良かったなと思ってもらえてなかったら、存在してる意味がないなって思います。聖護院八ッ橋さんでは、そこがしっかりされていると思うんです。やっぱり聖護院八ッ橋じゃないとっていう方が山ほどいらっしゃって。
鈴鹿そう仰ってくださる方がいらっしゃるのは、有難いことです。マツシマホールディングスさんも、マツシマさんで買ったから、ここまでアフターケアしてもらえる、とか、ここでなければという方がたくさんいらっしゃると思いますよ。
松島もっと増やさないと。やっぱり今そこまでじゃないと思っています。そこにその歴史の差が、絶対あると思います。積み重ねてきたモノというか。
鈴鹿まず、1人でもそういう方が居れば、どんどん増えていくと思います。特にこの場所(smart center 京都)は、車に普段乗っていなくても、併設のカフェでコーヒーを飲む方もいらっしゃいますよね。周りでも、子供も連れて行きやすい場所だとよく耳にします。こうした場があることで、将来車をと考えた時にも「あそこはマツシマさんが提供していたのだ」と繋がっていくと思います。
松島そう言ってもらえると嬉しいですね。やっぱりそれって、京都やなって思うんですよね。聖護院八ッ橋さんみたいにならなあかんなって。ファンがいて、先ほどおっしゃっていたように、地元の人に支えられてるなっておっしゃったことって、一つの到達地点だなって思うんです。やっぱり「家業」としてやっていくには、そうならないと続けていく意味もないし、続いていかないと思うんですよ。
鈴鹿ファンになってくださった方、もともとご購入してくださっているお客様を裏切らないようにとは思っています。たとえば先のインバウンドのお話に繋がるのですが、コロナ禍前はよく「インバウンド需要向けの商品は出さないのですか?」と聞かれたのですよね。勿論、海外のお客様に安心してご購入いただけるような対策はしていましたが、あくまでも販売店に何か国語かで書かれた商品説明を配っていた程度。包装紙に英語や中国語を記載することはしていませんし、店頭にも多言語で表記をペタペタ貼るようなことは避けていました。
松島確かに、複数の外国語で品物の宣伝やお客様へのアピール文が大きく書かれて店頭にべたべた貼られていたら、ちょっと落ち着かない感じしますもんね。
鈴鹿そうなんです。例えば私達がパリに言ってお土産物を選ぶ時、日本語で「パリ土産」って書いてたら嫌じゃないですか。それと一緒だろうなという思いもあって。また、ずっとご近所で私たちのお店にいらっしゃっている方がそのような表記を見たら、「ここはもう私たちのお店では無いのだな」と淋しくなると思うのです。ファンの方々に疎外感を与えるようなお店になってはいけないと考えています。

 

聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子、マツシマホールディングス 松島一晃

 

 

次の世代のクルマ
鈴鹿車の話に戻るのですが、ちょうど「次の世代」のお話がありましたが、今、電気自動車に興味を持っています。次世代を考えると、環境問題は避けて通れないですよね。私は長距離を乗ることもあり、「この走行距離で充電しないといけない」という話を聞くとまだ「充電がもたないな」となかなか踏み切れないのですが、将来的には電気自動車にしていきたい、と思います。見た目重視派としては、かっこいい車が出てくれたら嬉しいな。(笑)
松島僕は電気自動車に乗っているのですが、意外と不便はないですよ。ゴルフ行って帰ってくるぐらいは全然問題ないですね。ただ、旅行となると途中で充電が必要かな。充電できる場所については、ちょっと日本はインフラが追いついてない印象ですが。
鈴鹿旅行に行った先や道中で、もっと気軽にどこでも急速充電できるようになれば、買いやすくなりますね。きっと世界的にもまだまだ課題ではあるのでしょうね。でもここ(smart center 京都)にはありましたよね。メルセデスが充電中でした。あれは格好良い電気自動車でしたね!
松島そうですね、この店には充電施設がありますので、電気自動車に乗り換えられたらいつでも使ってください。コーヒーでも飲みながら充電していただければと思います。電気自動車は、各メーカーからどんどんリリースされてきますので、おすすめのモデルが出る際はご案内いたしますね。
竹内ご商売のこと、京都のこと、いろんなお話を現在から未来の展望までお話しできた貴重なお時間でした。ありがとうございました!

 

 
 

Location


Smart center 京都,the garden
(https://www.smartcenter-kyoto.jp)

京都 岡崎にて2017年にオープンした日本初のスマート専売店。日本最多のsmart展示車両を有し、多彩なカラーコンビネーションを大型画面で体感できるラボスペースなど、smartの魅力を体験できるブランド発信拠点。本格的なカフェ併設、京都らしいこだわりの庭とともに、みなさまのご来場をお待ちしております。
 
京都市左京区岡崎南御所町20−1
TEL.075-754-5100

Smart center 京都,the garden

 
 

Profile


マツシマホールディングス社長 松島一晃

松島一晃
1986年生まれ。「クルマを、文化に」という想いのもと、京都を中心に10ブランドの正規ディーラーが複合するグループ会社 マツシマホールディングスの社長。本企画ではインタビュアーに初挑戦。ゲストの感性や人間性に触れる対談にご期待ください。

竹内弘一

竹内弘一
I977年生まれ。キャスター・ジャーナリスト。京都先端科学大学特任教授。21年間、KBS京都アナウンサー兼記者として活動したのち、独立。現在は社会起業家として京都市でこども宅食事業を立ち上げ、大学院で論文執筆に励む。培った人脈を活かし、本企画のゲストブッキングを行う。

 


写真:加川雄一(U-one Photography Studio)

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